時々、6080や6C41C等の三極管を使用したゼロバイアスOTLを見ることがあるので、水平出力管21GY5を三極管接続すると利用できそうか検討しました。(何故って?1ドルだったので50個ほど買ったので)測定結果と測定方法を図に示します。結論からいえば、グリッド電圧が+側では、グリッド電流が非常に多く流れてうまく使えそうにないということです。送信管のようなG1電圧が+領域でのリニアリティ−が、水平出力管には無いような気がします。 ゼロバイアスのアンプを製作されている方で、グリッド電圧がプラス領域でのプレート特性を取られたことのある方のご意見をお聞きしたいです。 なお、G1に入れた2.2kΩでの電圧降下は気になるところですが、アノード電圧50V、この2.2kΩをショートし、G1電圧が+5Vのとき、50mA以上のグリッド電流が流れて、アノード電流は、G1電圧が0Vの時より逆に減りました。
プラス領域ではグリッドに数十mAも平気に流れますから2.2Kでは電圧降下が大きいので電源の電圧をグリッド電圧として直読したすると正確な特性は測れないと思われますのでカソードとグリッド間の電圧を測定してグリッド電圧としてデータを再度測定してみては如何でしょうか?その場合に現状の2.2kを1Ωぐらいの抵抗にしてその電圧降下でグリッド電流も測っておくと後々ドライブ回路の設計時に役にたちます。
内田@群馬さま 早速のコメントありがとうございます。ご指摘のように、先のグラフは、グリッド電圧ではなく、グリッドにつながる電源の電圧で、2.2kΩの電圧降下の影響を受けています。今回の測定は、10Ωを使用しました。電圧は、グリッドの電圧を直接測定しています。グリッド電流は、コメント頂いた方法での値です。 ただ、結論としては、G1の電流がアノード電流より大きいい領域があるようで、この球は、ゼロバイアスは、無理のようです。数字の羅列で見ずらいですが、 Vg=+5V Vg1=10V Ip(mA) Ig1(mA) Ip(mA) Ig1(mA)Vp=40V 77 41 66 167Vp=50V 87 40 88 163Vp=60V 99 39 115 154アノード電流は、先のグラフより少なくなっているもの不思議な所ですが、どうも故障では無いようで、g1の電圧を0Vにすると、元のデータは得られます。何故かよくわかりませんが、グリッドが+領域では、G1電流が大きく、アノード電流があまり増えないことはわかりました。
実は私も水平偏向管の三結で、低電圧OTLを検討しようかと思っていたのですがグリッド電流の方がプレート電流よりも流れるというのはビックリです。ちなみに、私が三極管で測定したデータはこんなの↓でした。 http://amp.umetech.com/images/ariq/img//847.gif 注:カソード電流(プレート電流+グリッド電流)のグラフです。