VFETとも呼ばれるSITをヘッドホンアンプに使えないかと試してみました。デプリションモードなのでバイアスを与えるのが面倒なのですが、ソースフォロアにすれば問題はないのではとひらめき早速バラックで組んでみました。24Ω負荷でゲインはー4.3dbと低いけどボリュームは真ん中で十分な音量が出ました。f特は100kHz方形波がそのまま出てくるのでMHz帯まで伸びてます。問題は残留ノイズ(ハム)とセパレーションでSWレギュレータそのままではダメでLCフィルタを暫定的に入れて音が聴けるとこまで来ましたがそれでも0.45mVもあります。セパレーションは低域でー30db、中域以上で50dbと悪く、電源をしっかりしたレギュレータにしないと使えないようです。音は高域が少し強め、クリアさ鮮明さがあり音源位置がわかりやすい。見所ありと思いますのでレギュレータを装備して箱に収めるつもりです。
当たり前のことですが、SITは三極管と類似の特性ゆえに、ドレイン側にノイズがあるとソース側に影響が出てきます。この回路の場合は、音楽信号と同時に電源のノイズを聴いている状態になります。また、電源のインピーダンスが高いと、電源を通して左右の音楽信号が混ざります。電源の低ノイズ化と、低インピーダンス化の対策をすれば、問題点は解決するはずです。