第209回 関東三土会(2019年3月16日)

総括


皆が忙しい3月ということで参加者が少なめでしたが、内容の濃い発表が続きました。

出品作品

6G6Gシングルアンプブレッドボード 高間 さん
夏のお寺大会がポータブルオーディオなので、真空管でポータブルオーディオを構築する準備です。日本では高効率管として6ZP1が有名ですが、アメリカでは更に高効率な6G6Gがあったのでを使ってみたとのことです。
当初はドライブ回路の電源電圧不足で出力がとれませんでしたが、電源電圧を上げることで1Wの出力になっています。
B電源はDC-DCコンバータで250Vに昇圧し、回路を検討するためのブレッドボードとしています。定数が決まったら、ポータブルオーディオ用のアンプとして組み上げる予定です。
小出力ながら、くっきりしていて聞きやすい音になっていました。三土会の会場でも、それなりの音量で再生できていました。

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出品者のコメント:

LM12型パワーアンプ 小高 さん
前回の定数では、40kHzあたりから上下が少し非対称になり保護回路が働いてしまうという問題があったのですが、オリジナルの定数に近付けることが解決したとのことです。入力側にOPアンプを入れているのは、パワーアンプのゲインを抑えてドリフトを抑えているとのことでした。
半導体アンプの長所が出ている感じで、素直で聞きやすく力のある音でした。

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出品者のコメント:
配布生P板にて製作して頂いた皆様方からの貴重な御意見、各種問題点の御指摘にて、稚拙な設計であるのにも関わらず、どうにか完成する事ができました。

参考資料
http://www.hi-ho.ne.jp/odaka/quad/sando19.html

TOA F-240改 土屋 さん
PA用のスピーカーで、ツィータはそのまま使用しています。元々2kHz以上で使えそうなのですが、ダラ下がりの特性をネットワークで補正しているようです。
ウーハーは劣化していたのでアルパインのものに交換しています。オリジナルはウーハー直結でしたが、LCのフィルタを追加しています。エッジを交換してf0を下げたためか、1〜2kHzがあばれています。
ツィータの方が能率が高いので、単巻トランス型のアッテネータでレベルを下げたそうです。
伸びのある綺麗な音というのが第一印象です。低音の音量レベルも十分です。
出品者のコメント:
色々ご意見ありがとうございました。
少し広めの部屋で使うので16cmWFを使い、とりあえずの性能を把握するために12Lの密閉箱に仮組してみました。
WFの高域が苦しいので広帯域TWと組み合わせ2wayにするかそれとも3wayか、箱はもう少し大きく、エッジをもう少し固く、ダンパを少し柔らかく、が結論です。
どうするかはこれから。

DaytonSeas2way 石田 さん
ウーハーはDaytonのND140-08、ツィータはSeas T29CF-002相当品を100均の箱に納め、軽量のスピーカーとして組んでみました。CR一段の簡易マルチアンプで駆動しています。
まず、ウーハ単体で周波数補正しない場合と補正した場合を比較してみました。補正しない場合は、少しうるさいものの十分聞ける音です。補正後は、うるるささが消えて聞きやすい音に変わりました。
ツィータを追加すると、大きく変わり、クリアで伸びがあり 安定した音になります。

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出品者のコメント:
 サブウーファ用にと仕立てたND140が結構聞けるので仮に2Wayにしてみました。

まあ臨時なのでそこそこ鳴っていたかと思います。今後は軽量(何と言っても@1.5kg)サブウーファとしての活躍?を期待しています。
ピックアップカートリッジ カンチレバー接合の話 安江 さん
まず、P310MC オリジナルと、P310MCのボロンパイプにチタンパイプを接合修理したもの聴き比べしました。ボロンパイプの方が音が軽くなる印象がありますが、大きな音の変化はなく十分使えることを証明して頂きました。
続いて接合の説明ですが、まず、治具を作ってから作業すること、軸の合わせ方、接合の方法など、詳しく説明して頂きました。ダイヤモンド針がなかなか上を向いてくれないので、その調整が大変だということです。接合は、軸と軸をちょん付だそうです。接合したものは、カンチレバーがオリジナルよりも少し長くなるので、ダンパーの保護のために針圧を低めにする必要があるということでした。
また、ブルーポイントカートリッジの修理品とオリジナルも聴かせて頂きました。
出品者のコメント:
 1mm…以下のお話をさせていただきました。
作業当日は体調も万全で望まなければ…滝に打たれ身を清め…?
 針先の位置が決まるまで1時間を要することもありました、今後もご披露したいと思います。
ES9038Q2M DAC 大平 さん
アナログリファレンスの電源の低ノイズ化し、水晶を高精度のものに交換したそうです。ボードのレイアウトにも問題があったのでこれも修正です。低雑音のレギュレータはオリジナルのものに変更しているそうです。
クリアでありながら、うるさくならず 静かで 落ち着いた音のように感じました。

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出品者のコメント:

スナップショット


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