11月16日 三土会レポート



2002年11月16日 千代田区民会館和室にて、参加人員二十余名。
試聴スピーカは会所有のインフィニティ IL10を使用。



1.戸張氏のICアンプと紙筒スピーカ(今回の唯一の自作スピーカ)



ユニットはFE87。立てた内径80mm長さ6〜70cmの紙筒にユニットをつけ、さらにその上にも筒を載せたもの。
ICアンプは電流、電圧アンプの切り替え可能。低域強化が聞き取れる。スピーカの前後にダクトを付けたわりには自然な音。
ダクトの共振を如何に制御していくか発展途上というところ。電流駆動アンプの評価が高かった。



2.上野氏の自作ディスクリート16ビットDAC



ニ種類のDACを出展。いずれもオーバーサンプリング無しの純正16ビットDAC。
しかも穴明き基板にディスクリートで。なんとすっきりした音!
ごてごてのDACは必要あるのかと思ってしまうとの声あり。バッテリー駆動も良い。

(補足:DAIはCS8412。DACはHC14、HC164のシフタ出力をHC574/AC574でラッチして、
秋月の100本で100円(つまり1円/本)の抵抗 1kΩ/2kΩでR-2R型ラダー抵抗でDACを組んで出力。
OPアンプのローパスフィルタを通して高周波ノイズをカットすることもできるが、無しでもとりあえず大丈夫)
       


3.松崎氏と岩井氏のTU870(改)

   


外観は同じの6BM8シングルだが岩井氏のTU870キットオリジナル(左)と松崎氏の改造(超三・右)の聴き比べに興味が集まった。
松崎氏のアンプの音に重心の下がった広がりのある音との声があった。
あとで松崎アンプのシャーシ内をみてどっきり。
なんと出力トランスはより大きなものがシャーシ内に格納されていた。
キットオリジナルのトランスはシャーシ上に納まったダミー?だった。
基板も新しく松崎製のもの。この基板は超三への改造には実によいもの。



4.高橋氏の6SN7PPアンプ

宇多さんのサジェッションもうけてこれを作ったとのこと。
パワー感のある音であるが、分解能が増せば更に良いとのコメントがあった。
これからのチューンで、より良質のものが期待できる。



5。宇多氏の超三アンプ
 

なんと円盤型のシャーシ!
氏の古い作品だそうだが、まとまりの良い超三サウンド。
形には感心し方も多く、注目が集まった!!



6.深瀬氏の12BH7APPアンプ



シャーシの周りは黒檀製。加工は硬くて苦労されたとのこと。
BH7AのPPは試みる価値のある小出力アンプで、まとまりのある音とのコメントあり。



7.荒木氏の6AB8シングル QRP



共通カソードの三極5極複合管。
使い難い球で、回路に工夫をして、今回は前回のものに2SK30を一個加えたとのこと。
小出力(0.7W)で結構インフィニティが鳴った。お寺大会までにまだ改造する由。



8.吉田氏の5842シングル(WEの4176に近い?)



これもQRPクラス。ミニパワーながら音質は良く、注目された。
これもお寺大会ではどう鳴るか楽しみ。


文章:松野、写真:上野、協力:荒木