第95回 関東三土会(2008年09月20日)

総括


 気温がさほど上がらず、過ごしやすい一日でした。
沢山の方が参加され、講演あり、技術実演ありの和室3Fでした。
途中、会のSPにトラブルが発生、緊急点検を行う一幕もありました。

レポート作成 内田、齊藤

出品作品

FETディスクリートアンプ 西脇 さん
ヒューズを飛ばしながらのフルパワーデモはなかなか楽しかったです。
曲間になると皆さんがまたヒューズが飛んだのか?と顔を見合わせて
思わず笑ってしまうという楽しいデモでしたが、ボッフルSPには
少々音が大き過ぎたみたいですね、シンプルな回路の半導体アンプで聞きやすい音でした。
出品者のコメント:
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TDA7269Aアンプ 見元 さん
ICを使用したアンプで良い音のアンプを作る為に色々実験している見元さんの最新作です。
前回のアンプの方が良かったとの声が会場から上がったのですが、会のSPが不調で
本来の音が出せなかった模様です、やはり何時もの専用SPで聞いてみたいですね。
出品者のコメント:
「前回のアンプの方が良かったとの声が--」というコメントさすがです。みなさん良い耳を持たれていると思いました。このアンプは、ディスクリートアンプ製作のための実験用として作りました。必要なゲイン、オープンループのカットオフ周波数、回路構成、安定化電源の有無、入力と出力のコンデンサの有無、使用部品・アースパターン方法の再確認----といった項目の確認用です。要は、実験して壊してよいアンプが欲しかっただけです。音は以前のアンプに比べ悪いことはわかっていました。

さて、ディスクリートアンプですが、100種類くらいの回路を描き、2回路ほど試作しましたが、動作が不安定で、Trをいくつも飛ばしました。回路自体もまだ固まっておりません。新しい安定化電源も実験したいと思っておりますので、しばらく時間がかかると思います。
VT-62痛アンプ第二弾 堀尾 さん
堀尾さんのシリーズ第2弾は輝くフィラメントがポイントのトリタンバージョンです。
今回の痛アンプはファンが泣いて喜ぶキャラが二人も居ます、ほんとに痛いです。
シャーシ上の真空管からは"なんで俺たちはこんなところに立っているのだろう?"と
言う声が聞こえてきそうですが、ちゃんと真空管アンプの音がしていましたので
しっかり真空管として働いている模様です、ちょっとゲインが足りないようです。
出品者のコメント:
今回のVT-62は、父親が長年所蔵していた球で、
20年以上、埃を被っていました。
20年経った今、時代の最先端を行く、痛ものとして
復活を遂げます。
先端の軸方向が間違っているという説はありますが。

ゲイン、ハムノイズなど、まだ改良の余地ありです。

26LX6pp きんスペバージョン 内田 さん
茨城オフ会で発表後出力トランスと電源トランスを装換して再度登場、最大出力を
1Wから32Wまで増量して重量は2kg減量に成功したアンプです。
ポイントはQUADタイプ用KNF巻き線付の高間さん提供の"きんスペ"トランスです。
トランスはスペシャルですが音は普通の音がしていた気がします。
出品者のコメント:
PA26オペアンプアンプ(BTL) 松川 さん
パワーオペアンプをBTL接続にしたICアンプです、PA26のBTL接続は
発振しやすく発熱も多いのですが、完成までには多数のオペアンプICとSPが
犠牲になったとの事ですが見事アンプに完成させた作品です。
電源はSW電源を使用していますので軽いアンプです。
高域に特徴がある音がしていました。
出品者のコメント:
実験中に多分発振したと思いますが、ちょうどICの中央付近の印刷が茶色に変色して逝ってしまったものがあって、熱が出るものと思いヒートシンクを付け、さらにファン(AC100V)で冷却しています。もっとパワーを出すように手を加える予定です。
(カタログから見ると20Wくらい出てもいいのですが。。)
LM12CLK オペアンプアンプ 大塚 さん
オペアンプアンプと言えば大塚さんですね、今回も松川さんのアンプとの比較用に
再登場です。こちらの電源はトランス仕様の非安定化電源ですが
余裕の左右別電源となっておりその違いでしょうか、どことなく余裕あり
落ち着いた音に聞こえました。
出品者のコメント:
AMP005D 4chアンプ 石田 さん
市販のD級アンプユニットを利用して製作した4CHマルチチャンネルアンプシステム用の
パワーアンプです、左右合計で8チャンネルのアンプがコンパクトにまとられています。
市販のユニットを利用して良い音を出すための工夫が随所に見られるので
ツール工房のD級アンプ製作する人には参考になると思いました。
オープンバッフルのSPとの組み合わせではD級らしくクリアな音がしていました。
出品者のコメント:
 8W/chで広い会場ではチョッと苦しいですが、マルチのテスト用に4chアンプをコンパクトでローコストにまとめられました。音はまだ少し軽めですね。上の箱はVRボックスです。
マイクロスピーカシステム(出張モデル) 本村 さん
自宅のアンプの音出しの音を小型のメモリー録音機で録音した音を小型アンプと
スピーカーで音出してアンプの音の違いをデモしてもらいました。
音源はCR結合のアンプとロフチンホワイトアンプの違いを比較したのですが
確かに違う様に思えました。
出品者のコメント:
12RW38 2パラx2平面バッフル 石田 さん
"指向性が強くある"と説明されていましたが、確かに高音域に鋭い指向性がありました。
指向性の向いている部屋の中央部に行くと、心地よい高音が聞こえてきました。
出品者のコメント:
 本来は3Wayの中域用なので低音は出ませんし、高域は軸上しか延びていませんが、まあボーカルなどはこれだけでも結構聞けます。暮にはフルラインでお聞かせできると思います。
雷の音 前田 さん
茨城OFF会で披露いただいた"雷の音"を三土会でも披露いただきました。
出品者のコメント:
 皆さんに楽しんでいただこうと思ったのに、迫力ある音が出せませんでした。ひじょ~~~~~~~に残念っ!!!!!
 .......やっぱり抜作三太郎になってしまいました。
絶対リベンジするぞっっっ!

ロールエッジの自作実演 西脇 さん
布を加工してエッジを作成する実演をしていただきました。
ウレタンニスに材料を漬け込む所で驚きの声が多数ありました。
出来上がりのサンプルは、人工ビロードのような独特な感触。
出品者のコメント:
手作りアンプへの和紙の利用 安江 さん
アルミケースへの和紙貼りについて説明いただきました。
和紙の種類で表情に変化を付けられるとの事で応用範囲は広いかも。
出品者のコメント:
 時間的に充分お伝え出来なかった事が多くあります。
まだまだ多くの“製作のコツ”があります。
試される方は一言お声をおかけ下さい!