第104回 関東三土会(2009年07月18日)

総括


司会:蝦名 レポート:石田 写真:大塚
今回はスピーカからアンプまで層の厚い出展があり、いつものように盛況でした。

出品作品

RFT(Neuruppin) 1950年代東ドイツ製ユニット使用 後面開放SP 黛 さん
 小型ながらバランスのよい明るい音でした。当時のラジオ用だと思いますが後面開放の箱が合っているのかもしれません。
出品者のコメント:
ムギ仕様 痛スピーカー とくめいきぼう さん
 一見スピーカとは思えない仕上がりで痛スピーカも進化していますね。内部は対向磁気回路スピーカにボッフルエンクロージャと手作りらしい構造になっています。
出品者のコメント:
とくめいきぼう@北千住こと、うえの@足立区です。
既存の痛アンプや痛スピーカーはまだまだ甘い!というわけで、振動板にも痛い絵を貼って「痛スピーカー」を作ってみました。
音がイマイチなのは愛嬌ということで...
杏璃(あんり)仕様 痛スピーカー 堀尾 さん
 こちらもフルディスプレイの痛スピーカでサランネットにインクジェット印刷という手を使っています。エンクロージャは迷路型バックロード型で前回より改善されたかな?
出品者のコメント:
痛材が仮のもので、試作品です。
ロードからの空気漏れがあるのか、低音はさっぱり出ません。

A4 のプリンタ用紙に布を貼り付ければ、布でも印刷ができるんだぞ!という
実験の成果です。

PARC 13cm ウッドコーン 2waySP 石田 さん
 PARCのウッドコーンとDENONのドームで2Wayにしたもの。今回はマルチ駆動です。
出品者のコメント:
PARCの13cmユニットは小型エンクロージャでも結構低音が出ることがわかったので、こちらで2Wayにしてみました。ツィータは安物ですが、やはりあると違いますね。簡単にマルチが楽しめます。
カマデンD級アンプ 見元 さん
 ローコストながらパワーも取れる優れもの。音質も十分クリアーでした。
出品者のコメント:
関口さんと同じカマデンのD級アンプ(TDA7491HV使用)です。こちらは改造バリバリ品で、この発表後も10箇所以上の改良を加えています。私が作 ると、なぜかアナログアンプもこのD級アンプも同じような音になってしまいます。音ですが、解像力が低く細かい音はあまり出ませんが、なめらかさと歪の少 なさとバランスが整っている点は評価しています。アナログでこういうバランスの良さを出すのは難しいです。
2A3全部入りPP 三上 さん
 20kg超の重量級。流石に電源がしっかりしている為か安定している音がしていました。モノラルでも立体感があり、ステレオで聞きたいですね。
出品者のコメント:
秋葉原に九州じゃんがらラーメンというのがあり、さまざまなトッピングが用意されています。煮たまご、角煮、めんたい.....それらが全部のっかると全 部入りになります。このアンプは、あらゆるところを安定化しています。整流管ヒーターの定電流点火、2A3のヒーターも定電流点火、B電源も定電流、 2A3グリッドも定電流から電圧生成,ドライバー6922(CCa)のグリッドも定電圧電源とばかりに、安定化全部入りアンプになっています。安定化回路 は、基準電圧にツエナーは一切使用していません。電流センス回路で回路に流れる電流をセンスして、これをバンドギャップ電圧と比較して高精度フィードバッ クでロックするようになっています。レギュレータ回路は、シリーズではなく、シャントと凝っています。あんまり安定化すると音がつまらなくなるので、すべ てトランス結合になっています。イントラで位相反転して、ドライバー段を擬似差動で動かし、ここからクラーフ結合で、トランス・ドライブで2A3を振りま す。終段の2A3の出力トランスもまたクラーフ結合になります。つまりカプリングのトランスには、一切直流がながれません。シャント定電圧の高精度の固定 バイアスで完全にPP間の直流電流を数ミリアンペアにコントロールしています。出力トランスを含め全段がクラーフ結合にしてある理由ですが、このアンプで 211のブースターアンプをトランス結合で駆動しようという目論見があるためです。ウエスタンの42,43アンプがお手本です。42,43アンプを固定バ イアス化して精度を上げ、定電流でセンタートランス以上の性能を目指し、さらにクラーフ結合でトランスの限界性能まで使いきろうというわけです。目論見ど おりいくでしょうか。はて。
6AK5-D級1W(秋月)ACアダプタ12V[初音ミク] 佐々木 さん
 本体よりミクの方が力が入っている?前回に続くフィギュアアンプシリーズ。
シンプルでカラーコーディネイトも決まっていました。
出品者のコメント:
YAHAヘッドフォンアンプのボルテージ・フォロワの部分を、D級1W出力のパワー・オペアンプにしたものです。真空管増幅部は、YAHAそのままの負荷抵抗47K、グリッド抵抗1MΩです。
YAHAヘッドフォンアンプをご存じない方がいらっしゃるなら、D級1Wパワーアンプに、電圧12V供給ゼロバイアス回路の真空管プリ増幅を加えたようなものと言えば、分かりやすいでしょうか?
なお、D級1Wパワーアンプ部分は、秋月キット基板そのまま。デバイスは、テキサスインスツルメンツ社製 TPA2001D1 です。
D級1Wアンプの音は、ちょっとカタイ感じがするように思ったので、入力に6AK5(T)増幅を加えてみたのですが、なんだか今回のアンプは、トランス類 を一切使用せずに、ACアダプター供給12V1Aくらいで8Ω負荷1W出てしまうので、通常の真空管アンプを作っている感覚からすると、ちょっと信じられ ないくらいの省エネ・アンプとなってしまいました。
19AQ5-D級1W(秋月)電源トランス160V[かがみ コスプレVer.] 佐々木 さん
 こちらは球違いの高圧ドライブでプリ付き。どちらも1Wアンプとは思えないドライブ力がありました。
出品者のコメント:
前出の6AK5(T)アンプが面白かったので、電源トランスによるプレート電圧供給のアンプを製作してみました。
具体的には、某店絶版19AQ5ヘッドフォンアンプの、入力・出力トランスの代わりに、D級1Wアンプを入れたモノなのです。
私自身、19AQ5の音が、かなりお気に入りだったので、なんとか19AQ5を有効活用したいと思い製作したのですが、実際に製作してみると、 6AK5(T)+D級1W ACアダプター供給によるアンプ が、製作費がとても安価でコストパフォーマンスの高さを痛感しました。

もっとも、私が製作するアンプで、一番高価なパーツは、“フィギュア”なんですけど。。。(汗
RSDA302P 2chデジタルアンプ 石田 さん
 ラステームのRSDA302Pの基板を2組内蔵したマルチ用アンプ。BEHRINGERのデジタルチャンデバと組み合わせて、マルチシステムでデモ。
出品者のコメント:
 デジタルアンプは小型で発熱しないという特徴からこのようなマルチアンプにはもってこいです。デジタルアンプとしてはそこそこですが、まだまだ改善の余地がありますね。
半導体プリ 安江 さん
 LME49860使用のプリ。ヘッドホンアンプも内蔵。何時もの様にきれいな仕上がりでおなじみのメガネ板トッププレートが特徴。フロントは次回のお楽しみとのこと。
出品者のコメント:
 完成した姿でないと、出てくる音もそれなりのような気がします。
美しい完成まで少々お時間をいただきます。
6SN7 PP 上野 さん
 思ったより小型のかわいいアンプ。手作りの木製シャーシやつまみが凝っています。1Wぐらいでも結構な音量がしていました。
出品者のコメント:
10mm厚のマカバのムク材を加工してシャーシを作った、「板アンプ」です。
出力段が6SN7のA級プッシュプルなのでパワーは欲張れませんが、きれいな音がしています。
上段:逆RIAAイコライザ 中段:D級パワーアンプ 下段:プリアンプ 関口 さん
 D級アンプは元気のよい音で、プリを加えると滑らかな音に。フォノイコも逆RIAAで聞いてみたが歪は少なく感じました。
出品者のコメント:
成り行きで、作ってしまった、カマデンさんのD級AMPキットです。
キット部分は、まったくオリジナルのまま、
スイッチング電源の後に コイルとコンデンサーを加えてあります。
コイルは、ラジオデパートで、電流値だけで選んだ記憶があります。
コンデンサーは、サイズだけで25mmの高さのもので、10,000μF/16v
ヴォリュームは、アルプスの青いの(今は、東京光音の小さいやつに変更)
入出力の端子類は、モガミ、配線材は その辺にあったもの と

おっしゃられるように 確かにプリアンプの音を聴いているようです。
今度は、入力トランス+パワーで聴いてみますかね。。
PD0052-FN1242 DAC 鈴木 さん
 フルエンシーDACをうまくまとめています。マイルドな音が印象的でした。
出品者のコメント:
春日6V6(改)@6384シングル よしの さん
 特注ケースなので仕上がりバランスが大変綺麗にまとまっていました。
出品者のコメント:

スナップショット