第108回 関東三土回(2009年11月21日)

総括


今回は出品や報告が多かったため、休み時間無しで行いました。
アンプ、スピーカー、録音ソース、製作途中のアンプの紹介に加えて、オーディオ自作マニアの活動を研究対象にしている溝尻さんの研究成果の紹介(本の出版だそうです)がありました。最後に、山中湖合宿の報告を行いました。

出品作品

神村 さん
フォノイコライザアンプ
オペアンプ4558DDを用いたシンプルな作り。今回はレコードプレーヤ、逆RIAAを準備していなくて、音出しが出来なかったのが残念です。
出品者のコメント:
水越 さん
12AU7 ボトルアンプ
ボトルの加工、トランスのまき直しなど、フェイルセーフを含めて各所に工夫を凝らしたアンプです。
オペアンプで反転してドライブしている所為か、小出力ながらひずみ感の少ない音でした。
出品者のコメント:
ボトルの着せ替えでチューニング可能な?アンプです。
バスケットは、電源、ドライーバー部で、70℃の
温度フューズにより焼損(火災)防止を図りました。
川尻 さん
7984シングルアンプ
外身はコンパクトロンで球の外見を統一したミックミクなデザインながら、チョークやトランスは外国製の高級品を使用。
中身は正統派の球アンプらしいハーモニクスの乗った音でした。
出品者のコメント:
ハーモニクスというのは歪みのことですね、わかります(笑)
トランスは決して高級なものではなくて、東栄あたりの同クラスと同じくらいのものです。
コンパクトロンはかわいくて好きです。
粕谷 さん
6N1P ppアンプ
初段はICアンプを用い、山水の豆トランスで反転する球リントンタイプの回路方式。
B電圧が低いため出力は小さいようですが、低音も良く出ておりました。
出品者のコメント:
会場がいつもの畳の部屋と違って、小さめのライブな部屋なのが幸いしたのか、音量は十分でしたが余裕はありませんでした。まずまずの評価ですので、本番機の製作を考えています。

粕谷 さん
D級アンプ
MAXIMのMAX9704を使ったD級アンプキットです。 数センチ角の小さな基板とは思えない広がりのある音でした。
出品者のコメント:
2000円のD級アンプで出力10W+10W、あまり期待していませんでしたが試聴してビックリ、三土会への持参とあいなりました。パソコン用のACアダプタを使えば4~5000円でそこらのアンプをけ散らすようなものができます。D級アンプ、恐るべし!

安江 さん
6BM8を聴きながら
前作ビール缶アンプの試聴をしながら、次作の経過報告と意気込みをお聞かせいただきました。
お寺に向けて頑張ってください。
出品者のコメント:
 UV211も、やっと全回路の6割が基板化できて見て頂きました。
残りの回路をどの様に製作・収納するか益々“腕の見せ所…”
 完成にはまだまだ遠い道のり…!

石田 さん
i-podトランスポートNS-D1+RSDA302PX2モノアンプ+13cmSP ALPAIR-10
クロックを自作するなどの工夫をして、デジタル音源を豊かな低音で鳴らしていました。
クロックをルビジウムと水晶で比較しましたが、かなり音が変わります。曲や音の好みによって評価が変わってくるように感じました。
出品者のコメント:
関口 さん
東京コーン紙6cmユニットSP(F66U63-3)
ソースによっては若干低音が弱いものの、小口径とは思えない広がりとバランスの良さがありました。PCやデスクトップなど、気軽に使える一品です。
出品者のコメント:
100Hzから下は、ほとんど出ません。
しかし、定位の良さは 格別です。
また、高域でのピークもありますので、10KHzぐらいに イコライジングしてはいます。

耐入力10Wとありますが、それだけ入れても、簡単には壊れないというだけで歪も多いようです。
能率も低く(83db)ぐらいです。

それなりに使えば面白いかもしれません。


見元 さん
8cmフルレンジ最終版+TDA2009Aアンプ
足掛け2年の集大成をご披露いただきました。最終版ということでしたが、電源のコンデンサを減らした影響か高音寄りの音になっていました。最終版といわずにepisode2も是非お願いいたします。
出品者のコメント:
今回は失敗です。バイオリンの音でチューニングを施していった過程で低音がおろそかになっていることに気づきませんでした。やはり、アンプやスピーカーの開発には客観的な評価が必要だということが痛いほど理解できました。
次回もがんばります。
北裏 さん
秋月2000円D級アンプ
コストパフォーマンスの高いアンプです。省電力でもありますので、つけっ放しもOKですね。打ち込み系の曲によく合うようです。
出品者のコメント:
前田 さん
録音ソースの披露
本人所有のチェンバロ(自作ではないそうです)をプロが演奏し、本人が録音したものを披露。相変わらず玄人はだしのすばらしい録音です。 チェンバロの薀蓄についてもお話しいただきました。今度は是非演奏もご本人でお願いします。
出品者のコメント:
バリバリのクラシックファンの抜作三太郎こと前田@厚木です。
小コンサートで録音した、G.F.ヘンデル(今年が没後250年)のクラブサン組曲第5番の終曲アリアと変奏、通称『調子の良い鍛冶屋』と、 ついでにいろいろな演奏家の録音を聴いていただきました。
一番最初のミ(E)の四分音符ですら、4種類の演奏での弾き方がこんなに違う、と言うのをうまく説明できなかった私が情けない (本当は最後も劇的に違ったりするのですが)。
今回の録音は、マイクの設置場所が良くなかったのか(元々そういう楽器なのか)、低音が乏しい感じで録音されていました。 帰ってから聴きなおしてみましたが、変な残響もなく、すっきりした録音だと思います(いや、手前味噌ですが)。

スナップショット