第117回 関東三土会(2010年09月18日)

総括


今年の酷暑が老体にこたえたのか、夏休みモードになっていて参加者が少ない会でした。名古屋に転居した溝尻さんが、お土産のきしめんパイを抱えて参加して下さいました。

出品作品

安江 さん
蝦名式上下対象半導体無帰還アンプ
デザインが素晴らしいだけでなく、大出力で使用する場合に放熱を良くするため、放熱器を立てる隠しメカ(写真参照)を仕込んでありました。放熱器を動かすアームは、基板上のケミコンと接触しないようにケミコンとケミコンの間を通すなど、苦労の跡が見えます。
半導体無帰還アンプらしいうるさくならない素直な音でした。DCサーボ無しでも安定に動作しているとのことですが、会場では念のため、DCサーボを使用していました。
出品者のコメント:
 蝦名さん式アンプに安江式のアイデアと工作を加えてみました。
音質は定評ある蝦名さんにまかせて、放熱器をモータードライブで開閉する工夫をしてみました。
 会場では音質よりモータードライブの機構に注目が…!
大塚 さん
赤もぐらマルチチャンネルシステム
 チャンネルデバイダはBEHRINGERのDCX2496で、クロス周波数は、100Hzと4.6kHzでした。アンプは、黒もぐらアンプ基板6台を一 つのケースに入れ、3wayを1台で駆動しています。黒もぐらアンプ基板を沢山買い込んだので、ヤフオク出品者に驚かれたとのことでした。
 スピーカーは、ダイトーボイスの30cmとビクターのウッドコーンスピーカーを持ち込んで鳴らしました。低音を増強するため、80Hzで+3dB、 50Hzで12dB、40Hzで+14dBくらい増強しています。タイタニックのCDでは、40Hzの低音を体感することができました。また、低音を十分 なレベルで再生したアニソンは、普段聞いているイメージと違っていてなかなかいい感じでした。
出品者のコメント:
ベリンガーのチャンデバとともに手軽に遊べるように作ったアンプです。
お出かけ用ということで、機動力最優先で作ったアンプですので、音質はあまり追求しませんでしたが、それでもD級アンプとしては十分な性能であろうと思います。

デジタルチャンデバをグリグリいじって好みの音をお手軽に出したときに、「オーディオってなんだろう…」と少し考えてしまいました。

まあ、楽しければいいか!
石田 さん
SATRI-v11.4回路使用PhonoEQⅢ
 出力段MOS-FETのゲートにj-FET ppドライバを追加し、更にソース側に定電流回路を入れたとのこと。これにより、音がクリアになるとのことでした。
 アナログプレーヤーを持ち込めないので、LPを再生した音(カートリッジはAT33PTG)を録音したCDを聞かせてもらいましたが、クリアな音が出ていました。
出品者のコメント:
 フォノイコライザも改良でVer3となりましたが、すっきりとクリアな音でようやくアナログも楽しめる音になってきました。
 おかげで最近はDSDレコーディングでLPのデジタルリッピングをこつこつとしています。
前田 さん
フィリアホールでのコンサートの録音
 会場でAKGのマイクで録音したものも、ホールで自作マイクで録音したものも、雰囲気がよく再生されいました。
 大塚さんのマルチチャンネルシステムで低音の出る状態で再生すると、楽器の輪郭がはっきりし、より演奏の雰囲気がよく伝わってきました。
出品者のコメント:
バリバリのクラシックファンの抜作三太郎こと前田@厚木です。
写真の準備ができてから報告しようと思っていたのですが、思わず出してしまいました。
青葉台のフィリアホールで演奏された、バッハのBWV1058チェンバロ協奏曲とヴィヴァルディの調和の幻想Op3の5、その他合唱の録音を聴いていただきました。
マイクは、ホールの3点釣りマイクで確か、AKG-C414...だったと思います。
チェンバロは低音はそんなに出ていないはずなんですが、大塚さんのシステムで聴くと、会のスピーカと比べてチェンバロの存在感が全く違ったのに驚きました。

ついでにアニソンCDでも低音の差を比べればよかったと、今になって後悔してます。

スナップショット