第147回 関東三土会(2013年07月20日)

総括


6月はお寺大会がありましたので、二ヶ月ぶりの三土会です。暑さだけでなく選挙も重なったせいか参加者が少なめでしたが、力作揃いの作品が集まりました。

出品作品

大塚1 さん
IGBTアンプ(改)

以前(左側の回路図)は、出力の取れなかったアンプですが、回路を見なおして(右側の回路図)3Wくらいの出力が取れるようになりました。出力インピーダンスが高いアンプですが、制動不足の感じはなくバランスも良好でクリアな音でした。
出品者のコメント:
皆さんのご指導をいただきまして、何とかマトモな音のするアンプに仕上がりました。

三土会に来てよかったなと思える場面ですね。

ありがとうございました。
大塚2 さん
TA8207+VICS2704DAC

低音が軽い感じですが、伸びのある音でした。IGBTアンプに較べると荒れた感じはありますが、小音量ならば問題なく使えそうです。手軽に使える便利なアンプです。
出品者のコメント:

昔作ったVICSのUSBDAC(2704)と、秋月で売っている700円のステレオアンプキット(TA8207KLキット)を組み合わせて、お菓子の空き缶に収めたものです。

PC用に作ったものですのであまり音質にはこだわらず、簡素なつくりを目指しましたので、電源もACアダプタです。

それでもそこそこ聞けてしまうのは最近のICで出来のよさなのでしょうね。
塩沢 さん
W5-1611+T20-8 36L ZWBR

ツィータは、特性の暴れが少なく90dB程度の能率のものを探しているときに見つけたもの。HiViのもので860円くらいだそうです。正相接続の方が特性がフラットになるとのこと。
低音の再生能力は十分ありますが、むしろ、中域の再生能力に優れる感じがしました。人の声が前に出てくる感じがいいです。箱の大きさは、ブックシェルフとしてはこれくらいが使い勝手の限界だろうということでした。
出品者のコメント:
 このスピーカーは町田オフ会のメインスピーカーにしようと検討していたものです。
 Hi-Viのツイーターはたまたまネットで見つけたものですが、安価な割には良い特性でした。本日8月17日時点で、967円で販売されているようです。
 W5-1611はTangBandで地味な感じですが、潜在能力の高いユニットだと思います。36リットルのZWBRのチューニングは継続中です。
松川 さん
W3-881SJF 7L ZWBR

山中湖合宿で制作予定だったZWBR箱ですが、参加できなくなったので材料を分けてもらい組み立てたものです。8cmユニットの良さが生きていて、フルレンジらしいバランスのよい音で、しかも分解能が良好でした。1980年オーディオフェアで手に入れた45回転LPをCDにしたダイナミックレンジの広いオーディオ用の音源も、ちゃんと再生できていました。
出品者のコメント:
3インチとは思えないほどバランスが良いので、びっくりしています。さすがにバスドラムまでは再現できませんが、だいぶ自分でも気に入ってきました。といってもあれだけの音量で聴くことはあまり無いと思います。もう少し調整したらしっかりとボンドで固定して穴をパテで埋めてもうちょっときれいにしてみようかとも思っています。
山田 さん
FF85WK 7L ZWBR

中湖合宿で制作予定だったZWBR箱を組み立てたものです。松川さんのスピーカとはユニットと、ポートが小さめである点が違います。ユニットの性格の違いが出ていて、おとなしいですが、分解能の良い音です。ポートの大きさの違いは低音の量感に差があるようで、少し軽い低音になっていました。こちらもバランスのよい音でした。
出品者のコメント:

竹内 さん
BO(3.6L)AURA8cm

バンブーオーナメント(BO)3.6Lのスピーカです。マイクスタンドを買ってきて取り付けています。後ろのポートは、スポンジ状のドアストッパーを嵌め込んでいるとのこと。8cmのユニットでありながら、今回は40Hzまで再生できており、低音から高音までフラットな感じの音作りになっていました。
出品者のコメント:

今回のは8cmなのに40Hzからフラットに出せました。
8cmなのにXmaxが±4mm近くとれるので、そこそこの音量なら低音まで楽しめます。
自宅では、バランスの良い音を中音量以下で聴くならこれで十分という感じです。

 ドアストッパーを後ろ蓋に嵌めて使うのは当たりでした。
バスレフポートの長さの違うのを取っ替え引っ変えするのに1分もかかりません。
BO方式の簡便性にまた一つ手段が加わりました。
 今回のスタンドはちょっと小さくて安定感が今一ですね。
どなたか、もう少し足が長く簡便に使えて安価な物をご存じでしたら教えてください。

 BO方式はもう終わりかと思っていると、また次のアイデアが浮かんできてしまい際限がありません。
ライフワークになってしまいそうです。(ワンパターンと云うべきか?)
石田 さん
太陽電池電源

秋月で売っている5Wのパネルを2枚使い、中央にミニクリプトン球40Wを4灯配置しています。電源が絶縁される効果が期待できますが、電池とも違った音になるとのことです。今回は、SDトランスポートのみの電源として利用しています。
電池電源と比較すると、音のキレがよくなるといいますか、少しうるさくなるといいますか、違いがありました。SDトランスポートの電源変更だけでこれだけ音が変わるのはちょっと驚きでした。
出品者のコメント:
 某所で太陽電池の音を聞いて面白いと思い、早速作成してみました。太陽任せではちょっと不便なので電球照明で発電しています。
 太陽電池の分光特性が不明ですが、かなり赤外寄りだとか。LEDとか蛍光灯では駄目でしたので、やはり電球が良さそうです。
 ただし、電球だと40W4灯で2W弱しか取れませんからまるっきりエコには反します。

 音的にはとにかく面白い変わりようです。アイソレーションされただけの問題では無さそう。
 電池は秋月の5Wタイプのですがモジュールが36個直列なので半分づつパラに改造して使用、出力には5V一定にするためシャントレギュレータを入れています。
塩沢 さん
会のスピーカーを複数台体制にすることになり、塩沢さんから買い取ることになったものです。次回から、使用する可能性があります。
出品者のコメント:
会のメインスピーカーのピンチヒッターとしてご活用いただければ幸いです。
前田 さん
竿マイクv2

panasonicのWM-61Aを利用した竿マイクです。バランス出力を狙っているため4本の線を取り出す必要がありますが、コネクタの径が太くなるため、8mmのパイプを継ぎ足してコネクタを取り付けているとのこと。
録音の状況の説明と一緒に録音を聞かせて頂きました。比較的狭い部屋で録音したせいか非常に臨揚感のある録音になっていました。
出品者のコメント:
バリバリのクラシックファンの抜作三太郎 こと 前田@厚木です。

自作(? WM-61A改造品ですが...)マイクで録音で遊んでいるうちに、いろいろ欠点も見えてきたので、作り直しを始めました。
まずは差動出力への第一歩ということで、竿マイクの改良版(試作品)をご覧いただきましたが、3.5 mm のジャックと内径 6 mm のアルミパイプの結合をどうするかで悩んだ末、異なる径のパイプを継ぎ足すことで何とかできました。
しかしながら、加工部分の拡大写真を見るとためらい傷が見え見えですね。熱収縮チューブで隠すのでまぁいいやと思っていたら、しっかり証拠写真を撮られてしまいました。
受けのバッファも早急に作って、まずは夏祭りの花火や太鼓を録音してみたいと思います。

スナップショット