第156回 関東三土会 (2014年4月19日)

総括


 今回は春のお出かけシーズのためか、出品が少なくこんな時もあるんですね。次回は皆さんこぞってお出でください。

出品作品

大平 さん
 初参加の大平さんの作品で、5687の無帰還SEPPヘッドホンアンプです。色々なヘッドホンアンプの遍歴の末にたどり着いたとのこと。
 ラインアンプとして試聴しましたが、球らしいすっきりとした音で無帰還らしい素直な音がしていました。
出品者のコメント:
初参加ということもあり、どのように受け止められるのか冷や汗モノでした。
ヒアリング中心に色々な真空管と回路をテストし行き着いた結果をお聞きいただけたものと思います。3極管シングルにSEPPバッファという組み合わせはお薦めです。
それと、持参した入力ソースがWalkmanでしたので、CDにすればもっと良い音をお聞かせ出来ただろうと思ってます。

見元 さん
 今回は配線材にこだわって、単線(0.8mmφ)をベースに改造を加えた2種のICアンプを披露して頂きました。
 線材や実装が決まると、最後に残るのはやはりICの音の違いが一番良く解かるとのことです。
 単線系は雑未の無いかっちりした音になる様です。
出品者のコメント:
2台のアンプを聞いていただきました。両機共、使用する部品・配線材(0.8mm単線)は同じ。電源とアッテネーターは共通。
 ①TDA7377を使用したDCアンプ
 ②TDA2009を使用した、入力・出力・NFB回路に電解コンを使用したACアンプ

結果
②のほうが音が良いという意見でした。
上記結果から、最終的な音(基本となる音)は回路やICに依存し、部品や配線材はスパイス的な役割、という考えを持つようになりました。逆に回路でがんばらないと、良い音にはならないとも。
小高 さん
 前回にひき続きマトリックス4chサラウンドの自作アダプターを紹介して頂きました。

 ただ、今回サブスピーカが用意できなかったので残念ながら音出しのデモはできませんでしたが、原理的な説明を色々して頂きました。
出品者のコメント:
 今回は、オーディオ帯域3分割(史上初)のステアリングロジックを搭載したSQ4chデコーダです。

 SQ方式は普及したサラウンド方式ですが、市販機器にその再生機能は無く、HiFi再生に於ける隘路の一つとなっていますので、本機がその解決手段となれば幸いです。

 尚、スピーカの都合でデモが出来なかった事をお詫びします。

蝦名 さん
 こちらも前回にひき続き半田ごてコントローラの改良内容を説明して頂きました。

 電源オフ時の温度検出精度を上げ、より温度コントロールがしやすくし、内部保護回路も充実してコントローラとしてほぼ完成形になったようです。

 希望者が集まれば製作プロジェクト化も?
出品者のコメント:
三作目まで使いやすいように変更してきましたが、気になる点が二つ残っていたのでその点を改良してみました。
一つ目は、室温で抵抗の低いヒーターだと電源スイッチが故障することがありました。そこで、スイッチの接点が安定してから電流が流れるようにすればスイッチの負担が軽くなるだろうと思い、電源スイッチをONにした後、ヒーターに電流が流れるまで約1秒間待つようにしました。
2つ目は、温度制御の精度があまり良くないのでその改良です。今まで部品を増やさないで対処しようとしてきましたが、やはり無理ということが分かりましたのでトランスを用いた10V程度の電源を一個追加しました。これにより、格段に温度制御の精度が向上しているはずです。
回路図などは以下のページに載せています。
http://www.minor-audio.com/bibou/others/soldering_bit_temp_cont_4.html
石田 さん
 先のDCX2496のS/PDIFデジタル化に続いて、HDMIコネクタによるI2S信号の直接伝送も検討しているとのこと。変換基板のプロトをお披露目していました。

 合わせて対応するDACやアンプ、DDCなども製作中で、今回はその両者の音質的な差異を比較実験で聴きました。
出品者のコメント:
 S/PDIFによるデジタルアウトプロジェクトの直後ですが、HDMIによるI2S直接伝送が可能になってきたので、そちらの検討を始めてます。

 今回2つの方式を比較試聴して頂きましたが、やはり皆さん意見でも結構違いが有るということでした。どちらが合うかは個別に試して頂くとして、今後この方法も活用できるよう追及してみようと思っています。
鈴木 さん
 前々回のDSPラジオの改良版?会場のビル内でもかなり明瞭に聞こえていました。

内蔵のスピーカも大型(^^;になって聞き易く、外部スピーカでもノイズが少なく1チップラジオといえども侮れない音がしていました。
出品者のコメント:
1月の三土会で発表したDSPラジオをもう1台製作しました。主な部品(DSPラジオチップBK1008とLCDのHD18253T)はaitendoの通販で入手しました。今回は、2SK241によるRFアンプとNJM2073によるAFアンプを追加し、実用性を向上させました。
 別の写真ともう少し詳しいコメントを「ラジオ分科会」の掲示板にアップしておきます。

スナップショット