第163回 関東三土会(2014年12月20日)

総括


師走の忙しい時期でしたが新しい試みに関する発表があり、活発な討論で会場が盛り上がりました。

出品作品

浅川 さん
6AQ5(東芝6005)シングル 6SJ7ドライブ 出力トランス:タムラ4714

電子ボリュームボックス(アンプの下の黒い箱)を接続して音出していました。この電子ボリュームは音質的に優れているものだそうです。
基本に忠実に製作しているせいなのか、真空管アンプにありがちなぼけた感じがありませんでした。分解能が高く、音に伸びがあり、いい感じで鳴っていたと思います。
出品者のコメント:
非力なシングルアンプは能率の高いスピーカーに助けらてなんとか再生できたと思います。参加者の一方から低域はボコつくとの指摘を頂きましたがそれでよしとしておきたいです。
蝦名 さん
Raspberry Pi+岩野さんDAC+無線LANコンバータ

USB無線LANアダプタがRuneAudioでうまく動作しなかったため、Buffalo WLI-UTX-AG300/C 無線LANコンバータを接続してみたとのこと。非常に安定に動作するとのことです。
Raspberry Piを無線LANでコントロールし、 RuneAudioで音楽を再生していました。VolumioよりもRuneAudioの方が素直な音で、日本語表示も安定しているということでした。
出品者のコメント:
Raspberry Piを無線LANに接続してネットワーク音楽プレーヤにしようとすると、USB無線LANアダプタでは動作しないことがありました。特にIEEE 802.11a規格で接続できるようなアダプタは接続できないと考えた方がよさそうです。このため、無線LANコンバータでLANポートを使うことにしました。このようにすれば、ソフトを変更してもほぼ確実に動作しますし、適用できる無線LANの規格も広がります。
会場ではRuneAudioを使用して音出ししましたが、SDカードを入替えすれば簡単に他のソフトに変更することができます。
無線LANだとスマートフォンからの操作もできますので、色々面白い使い方ができそうです。
石田 さん
AMFB 2way システム

マイクはWM-61Aを使っており、低域側は密閉箱で200Hzよりしたを受け持たせていました。これより上はPARCのユニットを使った対向SPです。アンプですが、低域側はTIのICを使ったデジタルアンプで、高域側は電流アンプを使用し、チャンデバはDCX2496です。
AMFBを使うと過渡特性が良くなるとのことです。実際に、AMFBをONにすると低音の制動が効いている感じがありました。
まだ改良点があるとのことでしたので、今後の発展が楽しみです。
出品者のコメント:
 ようやくAMFBが形になって聞いていただけるようになったのでデモしてみました。MFBでも通常のユニットが使える所がメリットです。

 会場でも好評でしたので、MFBの効果はあったのかと思います。MFBの有無の比較もしたのですが、ちょっと準備不足で操作が手際が悪く解りにくかったと思います。

 中高域は先月のユニットを吊り構造にして、電流アンプ駆動に変更しました。こちらの方はすっきりと広がりもあって、前回よりだいぶよくなったと思います。

 AMFBについてはまだ課題も色々有るので、今後更に研究を進めてみたいと思います。
大塚 さん
雑誌の付録のUSB-SPDIFコンバータとDAC

仕事で多忙ということでしたが、作ったものを持ってきて頂きました。USB-SPDIFコンバータに載っているICはSA9023、DACはDAIがDIR9001でDACがPCM5100Aだそうです。
雑誌の付録とは思えないレベルのものでした。秋月のUSBDACと比較しても値段の差くらいの違いはありました。
出品者のコメント:

USBのバスパワー単電源で動く手軽なものながら、音質的にはなかなか良いように思いました。

ケースは高いですが、基板のコストパフォーマンスは非常に良いと思います。
竹内 さん
小型バンブーオーナメントSP

tanbang W3 316Bを使用。今回は、欲張らずに、そこそこのレベルで音を再生できる組み合わせにしたとのことです。±2dBの範囲に収まるようにアンプとプレーヤの間にイコライザを入れていました。低域は、50Hzで-8dB程度だそうです。
会場は低音が出にくいので、窓の近くで床置きにしたら、低音の量感が改善されました。
帯域は広くないですが、フルレンジらしいバランスの良い音です。人の声の再生が得意な感じでした。
イコライザを外してみると、少し高音が強調されますが、伸びのある前に出てくる音になりました。
出品者のコメント:
 前回の3.6Lバンブーオーナメント(BO)では内部補強やBOに適合した優秀なユニットを選別する等、久ぶりに気合を入れて作りました。その結果、帯域やDレンジ等で小型を感じさせない今までで一番かなと思えるBOSPにできました。(製作者の欲目です)

 今まで3.6Lをよく使ってきましたが、思い出してみると小型(1.8L)の方の作例が少なかったので、今回はこれを使って超簡単な物を作ってみました。
内部には20cm角X厚さ1cm程度の吸音材が入っているだけで、何の補強もしていません。
小さ過ぎるので低音は無理ですが、形が良いので嫌な共鳴音が少なく結構聴ける音が出ました。イコライザーは好みで使っています。

 今までにBOSPを20種以上作って来ましたが、BOが販売されなくなってしまい、寂しいかぎりです。
どなたかこれに代わる良さげな素材があったら是非教えてください。

渡辺 さん
講演 ハイパーソニック・エフェクト

高音側の可聴帯域外の音が人の体に与える影響について、紹介して頂きました。可聴帯域外の音は体で感じることができることと、人体に影響を与えているそうです。
今後このような研究が進めば、超高域の再生が可能となることを謳い文句にしたオーディオ製品が出てきそうです。
出品者のコメント:

スナップショット