第168回 関東三土会(2015年05月16日)

総括


かなり気温が上がって、夏に近づいている季節になってきました。

出品作品

田村 さん
PARCコアキャシャル172PP

前回からの変更点は、PST回路を見直しして特性を改善しています。また、X-Damperを付けています。振動を抑制し、音がクリアになるということです。
前回も感じましたが、素姓の良い音で、バランスが良く、臨場感に優れていました。このため、楽器数の多い音楽でも安心して聴くことができます。コアキャシャルの長所がでているスピーカーではないでしょうか



土屋 さん
8cmスピーカ

低音を出すために振動板重くしています。錘はピール缶の底を切り取ったもので、これを振動板に貼り付けています。また、これは分割振動を抑えることができないかという試行錯誤の結果でもあるとのことでした。箱はボイド管を用いた密閉箱で、吸音材はぎっしり詰めています。
能率がかなり低くなっているために、振動板がかなり動きます。しかし、落ち着いていて、聞きやすい音に仕上がっていました。
スピーカーの特性を測定するための一つの方法として、1.5Vの乾電池を電源にしたステップ応答を調べた結果も報告していただきました。
出品者のコメント:
30畳ほどの部屋でのデモだったので音量が不足し低域が聞こえませんでした。スピーカは多くの要素が組み合わさって鳴っており、私レベルでは内容を理解し最適化するのは不可能です。デスクトップという制約の中で、課題を絞り込み、少しずつ進化させていきたいと考えています。
蝦名 さん
堀尾Volumio

堀尾さんが公開しているRaspberry Pi用の MPD Volumioを紹介しています。日本語をちゃんと表示できる点、ジッタを減らすようにした設定を利用できる点で、利用する価値は十分あると思います。
ただ、ジッタを減らす副作用として、再生速度が変わるという問題があります。1kHzの信号を再生して、どのくらい変わるのかデモをしました。192kHz24bitだとかなり音程が変わることが分かりました。
あと、上野さんのR-2R DAC用の信号も出せるということです。
出品者のコメント:
後日、上野さんのR-2Rでも鳴らしてみました。本来は、右詰め24bitのDACですが、24bitを全部データで埋めてDACに送っているので、左詰めの設定でもちゃんと音が出ました。
ES9023、PCM5102は、左詰めの信号を再生できるので、これらと上野さんのR-2R DAC
と聴き比べができます。次回の三土会で比較してみようかと思っています。
内田 さん
RAS-DAC9023

岩野さんが設計して、配布した基板を組立ています。DACの出力にはライントランスと入れ、好みの音に変えているそうです。ライントランスの有り無しを聴き比べてみましたが、かなり音が丸くなることが分かりました。
あと、岩野さんの基板は、RasPiとDAC基板を別電源にし、しかも絶縁することができますが、別電源にしたときと、共通電源にしたときの音の違いも実験していました。結果は、あまり大きな違いはないとのことでした。



前田 さん
録音ネタ

生録した音を聴かせて頂きました。マイクの間隔を2mくらいにして録音したとのことです。いつものように、自然な音で、会場の拍手も雰囲気もよく伝わる録音でした。
あと、35kH付近に大きなノイズがあるので、原因について会場から意見を求めた結果、電源に関係するインバータのノイズらしいということになりました。
出品者のコメント:
バリバリのクラシックファンの抜作三太郎こと前田@厚木です。

毎度の録音ネタで申し訳ありません。
今回の30kHz超のノイズはアースの半田づけ不良が原因でした。ばらしてみたらイモ半田のうえに扱いが乱暴なので剥がれてしまったようです。老眼で見えていないんですね、お恥ずかしい。
無事、この点は改善できました。これで心おきなく88.2kHzで録音できます。

スナップショット