第171回 関東三土会(2015年09月19日)

総括


出品作品

大塚 さん
6bm8シングルアンプ

共立の基板キットを使ったアンプだそうです。
真空管的といいますか、厚みのあるゆったりした感じの音です。聴きやすくて素直な音でした。
出品者のコメント:

共立の完成基板とトランスセット(両方で¥12kぐらい)を用い、お菓子の缶にすえつけたお気楽仕様ですが、三結シングル無帰還の真空管アンプらしい音が出る佳良なアンプができました。

トランスに流す電流を抑えているため出力は1W弱ですが、周波数特性はこのクラスのアンプにしては優秀だと思います。

発表会場は広いので厳しい感じでしたが、6~10畳ぐらいの部屋で使うにはこれで十分ですね。

比較的安価で手軽な入門機ながら、侮れません。


後藤 さん
Full Bridge式DCアンプ

クッキリした端正な音です。音量が大きくなると少し神経質になる感じはありますが、まとまりの良い音でした。終段のカレントミラーは、電源ON-OFF時にノイズが出にくくなるようにするために、採用しているとのこと。
配布した資料はこちらです。


出品者のコメント:
MOS Power Trを使って試行錯誤で何とか製作できました。会合で無事音出しができてホッとしています。 まだ検討不十分な個所が残っており、今後改良する予定です。
石田 さん
準コンプリメンタリアンプ

古いアンプによく使われていた準コンプリメンタリー回路を使ったアンプです。バイアス電流は150mAくらいとのこと。最近のアンプに比べると重心が下がった音のような感じがしますが、普通に鳴っていました。
また、電源トランスを変えた時の音の変化を試してみました。
大型のトランスを使った時は、繊細さを追求するよりは力で押してくる線の太めの音です。小型のトランスだと、中高音に比重が移り、全体に分解能が上がった感じになりました。
配布した資料はこちらです。
出品者のコメント:
 
海老沢 さん
Stereo誌付録のユニットを使用したスピーカシステム

Stereo誌付録のユニットを2個使い、棒を間に挟んで押し付けた状態で結合しています。トランスミッションラインのスピーカーを参考にして製作したとのこと。
1本のみ、2本の振動打ち消しモード、2本の同相モードを切り替えて再生することができます。側面の反射板は、ダンパーで制動しており、側面の穴から音が出るようにした場合の振動を抑えています。
(完成したのが直前で、殆どエージング無しで音出しすることになったようです。後で発表した大塚さんの頃にはエージングが進んで落ち着いた音に変わっていました。)
2本の打ち消しモードで鳴らすと、音の厚みが出ます。鬼太鼓座の怒涛万里は、少孔径ユニットとしては低音が伸びていました。2本の同相モードだと、箱の中の音圧が下がってしまうので低音が出なくなります。
背面側のユニットは、出た音を背面にそのまま出したり、蓋をして横方向から吸音材を貼った反射板にぶつけて出すこともできます。蓋をして、横方向の穴から音が出るようにすると、すっきりした音になりました。
配布した資料はこちらです。

 
塩沢 さん
Alpair5v2/14L ZWBR

5cmユニットとは思えない低音感と、バランスの良い音に仕上がっていました。いくつか試験を行い、チューニングしたとのことです。ユニットの指向性が少し鋭いようで、視聴位置によってハイ上がりに聞こえることがありました。
イーグルスのライブでは振幅が大きくなるため、超低音域でコーン紙がぶつかっていましたが、量感のある低音が出ていました。
配布した資料はこちらです。
出品者のコメント:
5㎝クラスのフルレンジとしてはスパイダーレスの構造もあって低音域の再生能力高い良いユニットだと思います。三土会の広い会場では耐入力に無理がありましたが、10畳以下の部屋で音楽を楽しむのにはバランスの取れたシステムになっています。
大塚 さん
RAS-DAC wavプレーヤ

RasPiのwavプレーヤを使いやすくするため、無線LANの基板とRasPi基板を一つのケースに収めています。金属ケースなので、アンテナを外に出しましたがアマゾンで売っていたケーブルを購入したとのこと。MPDは堀尾さんのVolumio改造版を使っていました。RasPiのミュージックサーバーとしての利用価値が向上しています。
(補足)音出しに海老沢さんのスピーカーを使いましたが、音出ししているうちにエージングが進んできたようで、滑らかな音を聴かせてくれました。
出品者のコメント:

型落ちで譲っていただいた無線ルータとRAS-DAC(PCM5102版)を私の標準ケース(奥沢O-8)に仕込んでみました。

USBメモリ・LANケーブルの挿抜や電源投入が格段に楽になり、運用中も安全に使えるようになりました。

DACの音質については、すでに何人かの方が発表しているので割愛しますが、私好みの明るい音質で大変気に入っております。

写真には写っていませんが、表面にはアクセントのステッカーを貼って、ビジュアル的にも機能が向上したと自負しています。


今回、このプレーヤを作るにあたっては、諸兄の多大なご協力をいただきました。

一人では到底完成できません。

この場をお借りしてお礼申し上げます。

ありがとうございました。

手作りアンプの会に入っていて本当に良かったです。

見元 さん
WAVプレーヤ比較

同じICを使い、シールド有り無しで差があるかどうか比較して頂きました。微妙な差であると説明していましたが、やはり曲によっては差が出ない場合がありました。ただ、違いの分かる曲ではシールドの無い方が良いとする意見が多く出ていました。
出品者のコメント:
会場ではシールドなしのほうが好評でしたが、個人的な好みは逆です。シールドなしのオリジナル回路の場合、かっちりしたエッジが明確な音がします。シールドありは、ソフトな音になり微妙なニュアンスの再現性が高まる反面、エッジがぼやけたように聞こえます。好みの問題と、結果がスピーカーに依存するところもあり、スピーカーによっては逆転すると考えています。それよりもI氏から「8月の時より音が悪くなった」と言われたのが気になりました。心当たりがありますので再検討したいと思っています。
三上 さん
3Dプリンタ

3Dプリンタの使用感を報告して頂きました。意外と精度が低くて、細かい部品の製作は難しいようですが、今後改良されれば、実用性が向上していくと思われます。
アヒルなどの作例を紹介して頂きました。

 
蝦名 さん
半導体無帰還アンプの基板について

関係者の方々の尽力により、基板が形になりました。
今後、動作確認を行った後、10月11日(日)に製作会を開催する予定です。
出品者のコメント:

スナップショット