第172回 関東三土会(2015年10月17日)

総括


無帰還半導体アンプ製作会が開催され、年末お寺大会に向かって、皆さん製作がすすんでいるのではと思いますが、さっそく製作サンプの発表がありました。今回は、箱ものから、録音ネタまで、多様な話題で盛り上がりました。
資料は、以下にまとめてあります。

配布資料はこちら

出品作品

後藤 さん
いつも聴いているSPには、出力は、100mWもあれば十分と、音質重視の力作。フルブリッジA級の3号機、先月は、ファイナルがMOS型だが、今月は、バイポーラ仕様。MOSのきつめの音が改善されて、聴きやすくなった。とか。
出品者のコメント:
1~3号機まで、無事に音だしが出来て一段落です。
今後は次のフルブリッジアンプの製作を進めていきます。
蝦名 さん
会の製作会のテーマ・アンプが仕上がりました。非常に安定していて、サーボを外しても大丈夫。9年前の第1号製作会のアンプより部品点数が多いが、進歩をとげている。音の傾向は、100パラアンプに近いようだ。初段が、K117の選別品での差動に変更したが、K389(第1号機で採用のデュアルFET)より安定度が高いとのこと。さすがは定番、蝦名アンプです。
出品者のコメント:
手作りアンプの会の方々の強力なサポートを得て完成することができた基板です。作ってみて分かったのは、非常に安定していて 直流的なゆらぎが少ないことです。DCサーボは不要で、CRの直流帰還でだけで大丈夫でした。
音質的には、差動のシングル増幅-フォールデッドカスコードのくっきりしていて、奥行き感があり、前に出てくる傾向がよく現れていたと感じました。

回路図などはこちらです。
前田 さん
7月25日発表のシンプルな構成のアンプの"その後"バージョン。オシロスコープでは、きれいなサイン波が観測され、おお万歳と思ったが、負荷を接続してパワーを出したところ、クロスオーバー歪が現れだした。次回のチャレンジに期待。でもクロスオーバー歪の音って、どんな音の傾向になるんでしょうね。
出品者のコメント:
バリバリのクラシックファンの抜作三太郎こと前田@厚木です。

シンプルなアンプということで、プリアンプに使うユニットアンプと同じ回路(但し、終段のフォロア抜き)でパワーアンプを作ってみましたが、(負荷が8Ωなので)初段のゲインと終段のゲインとのバランスが微妙になります。
それをごまかすのに終段のソース抵抗にコンデンサをつけてみました。真空管アンプのカソード抵抗にコンデンサ抱かせるのと同じ発想ですね。
電流が制限されるので大電流(大出力)を長時間は流せないだろうなぁ、と思ってはいたのですが、まさか(クリップするのではなく)クロスオーバー歪が出るとは思いませんでした。

このいい加減なアンプだと、反転増幅と非反転増幅ではかなり違いがわかりますが、回路が悪い所為かも知れません。
反転増幅と非反転増幅でかなり違うということは、このままじゃバランス入力は使えないと言うことになるのかなぁ......。
小高 さん
中音ホーンの威力か、なかなか素直でクリアーに響く音でしたね。でもホーンの長さが、30センチ近くあるので、ネットワークではなく、マルチでタイムアライメントかけたら、さらによくなるんでしょうね。
出品者のコメント:
ホーンシステムは若干大きくはなりますが、高音質のシステムが安く簡単に構築できるのでお勧めです。
関連資料は
 http://www.hi-ho.ne.jp/odaka/quad/sando6.html
です。

土屋 さん
Aurex SS-S1の振動系を改造し低域特性を改善したものだそうです。
解析には、ユニット・ステップ関数(信号)を使って、過渡応答比較で、
チューニングしたとのこと。
で、積分値が同じ場合は、過渡応答振幅が大きくとも早く収束するのと、過渡応答振幅が小さく収束時間が長いのは、どっちがいいんでしょうね。曲によりけりだったりして。
出品者のコメント:
30畳の部屋だと10cm径±3mmストロークのスピーカでは音量不足でした、12cm±4.5mm相当がいりますね。

「積分値が同じ場合どちらがいいんだ」の件:
収束波形に含まれる各周波数成分を聴感補正し積分した値の小さい方が良いのではないかと想定しています。たとえば長時間/大振幅でも20Hzであればほとんど聞こえなく、200Hzであれば短時間/小振幅でも聞こえてしうまう、といった意味です、正しい考え方かどうかわかりませんが。
石田 さん
小林さんに作って戴いた基板に部品を実装して、DCX2496のスイッチング電源をアナログ化。比較試聴では、アナログの圧倒的な勝利。2496本体の筐体には入らないので、別電源ボックス。パターンに一部修正がありましたと。
出品者のコメント:
 以前山中湖合宿で一部の方には聞いていただきましたが、今回外部トランス用になりますが基板を作って頂きました。
 チャンデバのSW電源とトランス電源のと比較は思った以上にありそうですね。デジタル系のマルチ電源基板としても使えます。
 
大橋 さん
コメリで調達のアタッシュケース仕様。実は、蝦名さんの100パラアンプ(下)と同一サイズで、コーナーの色が黒の兄弟バージョン。中身は、フリスク+THS6012(ヘッドホンマニア御用達のADSLラインドライバー)。なかなかよい音は、アナログ電源のお蔭かな?
出品者のコメント:
中身はどうでもよく、兄弟で音出しをするために持参しました。
アナログ独立電源とADSLラインドライバー+フィルタのおかげでフリスクらしくない音?で聴いていただけてほっとしました。
前田 さん
チェロとピアノの録音風景。なかなかいいポジションにマイクを立てさせてもらえず、たいへんだった模様。録音は、究極のジョン・ケージの4'43''。実際は、5分30秒だったとのこと。
出品者のコメント:
バリバリのクラシックファンの抜作三太郎こと前田@厚木です。

生録音は、一発勝負の緊張感が良いです。ミスがあったりするので、実演を聴いていない人には不満かもしれませんが、生の感動を追体験するよすがとして貴重です。
録音ネタついでに、久しぶりに 88.2 kHz サンプリングのCDも流させてもらいました。やはり、ハイレゾは良いですね。

素人の録音なので、場所取り命、で次回の11月28日も頑張ってみます。
ご指導を受けた床置きマイクも作らないと.......。
連絡事項 さん
11月3日は、日頃会場をお借りしている世田谷妙法寺の御会式があります。
会では、毎年交通整理のボランティアを行っております。
この交通整理のボランティアにご協力戴ける方は、当日午後4時ころに当日午後4時ころに蓮台堂前に集合してください。

交通手段は、以下のURLのとおりです。http://www.miyouhouji.or.jp/access.html
尚、駐車場は、万灯講の準備のため、電車、バス、自転車、徒歩でお越しください。
午後8時頃に終了し、小宴があります。
出品者のコメント:
 

スナップショット