第204回 関東三土会(2018年10月20日)

総括


秋の快適な季節になりました。今回は新しいスピーカー収納構造への挑戦、お寺大会の予備検討の発表などがありました。

出品作品

テストアンプ(A1020/C2655 5パラ OP07使用) 大塚 さん
出力段トランジスタに秋月で10個100円で売っている2SA1020、2SC2655を5パラで使用し、ドライブ用のオペアンプはOP07を使用しています。元々は、Analog Discoveryに接続して使うラインアンプの高出力用ですが、8Ω負荷で4Wの出力がありますので、三土会会場でも十分な音量で音出しができます。
電源が非常に強力なためか、オペアンプドライブとは思えない音場の広がりのある安定した音が出ていました。小さな部屋とか近くに置いたスピーカーで聞くのであれば十分に実用になるのではないでしょうか。
出品者のコメント:

 本家では、LME49710を使って作成しておりますが、手持ちになかったのでとりあえずOP07を使って仕上げました。聴覚的によかったので、周波数特性を測ったのが3枚目の画像です。

 ひ ど い 特 性 で す ね 。

これを良しとした私の耳は完全に壊れていることが良くわかりました orz

今度アキバに行ったらLME49710を買ってきます。

本物については、2018年7月の三土会レポートを参照ください。

14GW8作動p-p 浅川 さん
真空管アンプらしい雰囲気と広がりのある音です。押し出しのある力強さも兼ね備えているように感じました。特性の測定はしていないとのことですが、7W+7Wの出力があるようだと説明していました。
冬のお寺大会を意識しているのですが、このアンプの重量は5kgくらいあるため、3kg以上のクラスでエントリーする予定とのことです。
出品者のコメント:
参加者の皆様ご清聴ありがとうございました。
この度の作品は自己評価では良いとは思えませんでした。
またの機会があれば4極ビーム管6V6シングル3w+3w(6㎏)か直熱3極管VT52シングル1.5w+1.5w(9.8㎏)でもう一度出品したいとおもいます。基本的にアンプ重量のダイエットはしない方針です。
Valvo329Aシングル 横江 さん
ドイツのValvo社の球で、戦時中の頃のものだそうです。プレート耐圧が180Vと低いのでドライブ回路に工夫が必要で、まだ手直しする所がありそうだとのことでした。アンプ全体も、ヨーローッパ系の球とチョーク・トランスでまとめてみたとのことです。
NFBが少なめで周波数特性はあまり良くないということですが、落ちいた安定感のある音で、透明感、広がり感も十分です。
出品者のコメント:
 
エンクロージャレススピーカ 植木 さん
余分な振動を音として出ないように工夫しているというコンセプトのスピーカーです。前回の報告と違っているのは、外観だけでなく内部の空間部分を大きくしたとのことです。
後面開放に近い動作になっているためか 低音の量感は不足気味ですが、部屋の音響特性の効果とラウドネス補正で低音を持ち上げていることもあって聞き取れるレベルで再生できていました。ビートルズの曲は、それなりの雰囲気で再生できていたと思います。

出品者のコメント:
 
SEAS 2way SP 石田 さん
ウーハはSEAS W15CY001、ツィータはTymphany OT19NC00で、デジタルチャンデバを使用しクロス周波数は2kHz程度のマルチアンプ駆動です。エンクロージャは30cmのボイド管をくり抜いて作ったもので、スピーカユニットはフローティング構造にしています。
今回の会場は反響が大きいので超低域の低音が出過ぎの感じはありましたが、低域から高域までバランスの良い音で再生できていました。
FIRとIIRを聴き比べでは違いがあるように感じましたが、音量などの条件が違っているようなのでどちらがいいかと言うことは難しいとの説明でした。このあたりは、今後、解明できると思いました。
出品者のコメント:
 元々低音はサイスにあわすかなり伸びているので洋室ではちょっと出すぎでしたかね。場所ごとにあわせるのは中々難しいです。

 来月は久しぶりに和室に戻るので今度は低音が出なくなりそう。
SB-M01レストア 安江 さん
二液性ウレタンを使い20日間かけて凹みを修理しています。この二液性ウレタンは固まると少し体積収縮を起こすので手間がかかったとのこと。一方で、色の変化が少なく綺麗に仕上がるのでの使いやすいとのことです。
さらに、仕上げは消しゴムにサンドペーパーを巻いて水で濡らしてひたすら磨き、最後は8000番のコンパウンドで仕上げだそうです。手間がかかっているだけあって、元の凹みが全く分からない状態になっていました。
音楽を再生してみると、さずがにテクニクス製品だけあって、パランスの良いクリアな再生音でした。
出品者のコメント:
 10月初めに入手したミニスピーカSB-M01を持参しました。
落下品ですが、ようやく修復を終えようとしています。
塗っては磨き~塗っては磨きの繰り返し、聴いた時間より磨いている時間の方が長いかもしれません・・・?
 ようやく ♫・・・交差点では隣の車がミラーこすった・・・♫ だとか ♫・・・肴はあぶったイカがいい・・・♫とか、聴くことができると思います。
SSDAC 基板MAX10取り付け報告 岩井 さん
ICのはんだ付けを行ったときの状況を説明をして頂きました。爪を怪我しており、洗浄剤を使うと溶剤で痛みが出るため、フラックスの除去はしていないとのことです。これがSSDACの動作に影響するかどうかは、基板の動作確認のときに調べてみたいとのことでした。
出品者のコメント:
 
SSDAC フルーエンシモード試聴 肥後さん・小林 さん
筑波大学の寅市和男先生が発明した、フルーエンシー理論で補完する方法を実装してみたとのことです。SSDAC 3次処理とフルーエンシーモードの比較をして頂きました。
ボーカル、クラシックだとフルーエンシーモードの方が若干輪郭がくっきりするかなという感じがありました。ジャズだと印象が逆になり、フルエンシーモードの方が少し抑揚が抑えられた感じがあります。会場からは、フルーエンシーモードだと付帯音があるという意見が多く出ていました。
さらに、SSDAC 2次処理とフルエンシーモードの比較では、フルエンシーモードの付帯音が目立つ印象でした。
出品者のコメント:
 
フルーエンシーDACの説明 小林 さん
SSDAC、フルーエンシーDACの波形処理について分かりやすく説明して頂きました。
出品者のコメント:
 

スナップショット