質問回答コーナー
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VT様
特に名をあげて御指導頂きましたのでお応え申し上げます。
そのモデルでは、対プレート電位を説明できないと思います。
そのモデルは全く別の状況でしかないとしか今の自分には考えられないので、申し訳ないです。
単純化すれば、単にマイナス極が共通のA電池とB電池というそれぞれ独立した閉回路間で、B電池の電圧にA電池の電圧のかさ上げがあるとするのが理解できないだけです。電位差は、オームの法則で説明されると考えております。ですので電圧がかさ上げされるのであれば、RとIについて定量的にお示し頂ければと考えます。
結論的に、VT様、菊地様、KAMEGORO様、いずれも錚々たる大家の方々からの御指導ではありますが、全く納得できてないのです。すみません。ですが、これ以上は控えます。
Re23に書いた計算(桁間違えを修正の上で)についてどなたからも、
御指摘頂けなかったのは、おそらく根本的に私が間違っているからかと。
ですので私が実測するべき立場だと思いますので、いつか直熱管を使って実測し私の間違いを自覚することとします。
スレを無駄に消費し、多くの方々の御不興を買ったことにつき深くお詫び申し上げます。
VTさん、ありがとうございます
それでしたら12AX7(PK分割)のHK耐圧を考えるとヒーターバイアスはかけておいたほうが良いですね。
12AX7-12AX7(PK分割)が直結で、12AX7(PK分割)のカソードは初段の12AX7プレート電圧よりやや下となります。
ですので、初段の0信号時のプレート電圧と6V6のドライブ電圧の和に近しい電圧が12AX7(PK分割)のカソードにかかり、それが100Vより十分に低ければアースに接続しても問題ありませんが、おそらく不足すると推測されるのと、6V6のバイアスは100Vを超えるようなことはないであろうという推測によります。
ちなみにこのHK耐圧不十分の問題は、必ずしも最初からはっきりした影響が出るとは限らず、しばらく使っていたらいつの間にか時々小さな音でチュルチュル・キュルキュルといったノイズが乗るようになったなどという経験があります。
コメントありがとうございます。勉強になります。
話が脇道に逸れて恐縮ですが、もう一点、確認させていただけると幸いです。
私が見たのは、12AX7-12AX7(PK分割)-6V6 ppという自己バイアスの
Altec型アンプでした。B電圧 300 VDC、カソード抵抗(共通) 250 Ωです。
ヒーターカソード間耐圧は12AX7 100 VDC、6V6 500 VDCだと
思いますので、ヒーターの片側をカソードに落として大丈夫という
ことでしょうか。
このアンプを参考にした自作アンプで、手持ちの都合で
小型の電源トランス、出力トランスを使用するときは
電流値を絞るために、カソード抵抗を500〜750 Ωと増やしても
ヒーターの片側をカソードに落とした際の絶縁破壊は免れそうでしょうか。
訂正します。
ヒーターの場所による電位変化を3.5Vと考えるべきところを倍の7Vと誤って見積もっていました。拙速な投稿をしてしまい申し訳ありません。
恐らく正しくはヒーター電線中の電位傾斜は前投稿の半分程度となりますので、5VAC点火の瞬時最大エミッション傾斜はヒーター両端で1.75倍程度、5VDC点火の常時エミッション傾斜は1.25倍程度に減ります。偏りはより少ない方向ですので片減り影響も小さいと思います。
それですが、ノイズを減らすための工夫として使われることがある技術です。
傍熱管の場合ヒーターとカソードは絶縁されていますが、ヒーターから放出された熱電子がカソードに飛び込んでしまい、これがノイズの原因となってしまうことがあります。
これを防ぐためにカソードに正電位のバイアスを与え、カソード側を負電位に保つことでこの熱電子の飛び込みを抑制して前段のノイズを減らす工夫として知られています。
出力間のカソード電位が高すぎる場合は逆に絶縁破壊を起こすのか、変なキュルキュルみたいなノイズが乗る場合がありますので注意は必要ですが。
ご参考まで。
なるほど、やはりアース、カソードに落とすのが正解ですね。
話それますが、昔のアンプで真空管のヒーターの片側を
アースでなく、出力管のカソードに落としてあるのを
見たことがあります。
遅ればせながら参加させていただきます。全ての投稿をチェック出来ていないので既出の内容であればご容赦ください。
以下の様に考えてみてはいかがでしょうか。
図の投稿は難しいので文章でなるべく定量的に書きますので想像しながらご参考いただければと思います。
直熱管300Bの動作を例にします。
Vp=300V、Vg=-60V時に、Ip=70mA流れるとします。
更に、ヒーターは5VのAC点火で中点が接地(0V基準)とします。
この時、ヒーター両端の電位差は、5Vサイン波のピーク値として最大±3.5V交互に変わります。
有限の長さを持つヒーター電線中には最大7Vの電圧分布の傾斜が出来るわけです。
その時、ヒーターの場所に対するVpおよびVgも±3.5V相対的にシフトしますので、ヒーターから放出される電子エミッションも傾斜を持ちます。
プレート特性図をじっくり読んで概算すると、ヒーター電位が±3.5V変化したらヒーターの場所によって最大3.5倍ぐらいエミッション(電流)が変わるようです。
例えば、これをエイヤで極論してヒーターの2箇所だけで考えると、ヒーターが-3.5Vの所からIp=15mA、+3.5Vの所から55mAのエミッションがあり、足してIp=70mAとなります。
ヒーターを20箇所に分割して考えるとヒーターが-3.5Vの所からIp=1.5mA・・・0Vの所で3.5mA・・・+3.5Vの所から5.5mA、20カ所全部足してIp=70mAという具合です。
上記のようにヒーターの場所によって部分エミッション(部分Ip)が変わりますが、交流点火ではそれがAC周期で入れ替わるので時間平均すれば場所による偏りは無くなります。
次に5VでDC点火して中点接地としますと、ヒーター両端の電位差は常に±2.5Vになります。
この場合、ヒーター両端で2.5倍ぐらい部分エミッションが変わるはずです。
AC点火と同様に2カ所だけで考えると、ヒーターが-2.5Vの所からIp=20mA、+2.5Vの所から50mAのエミッションがあり、足してIp=70mAとなります。
20箇所で考えるとヒーターが-2.5Vの所からIp=2mA・・・0Vの所で3.5mA・・・+2.5Vの所から5mA、20カ所全部足してIp=70mAという具合です。
AC点火と異なるのは極性が入れ替わらず常に続くことです。
これが「片減り」の根拠となっている物理現象だと思います。
定格動作内のヒーターからの部分エミッション分布を考えた時、最大2.5倍程度の定常的な傾斜が、長期寿命に実質的な影響を与えるかどうかは分かりません。最大定格一杯で使っていると差が出るかも知れませんし、その差に着目して手当てするのがアンプビルダーの拘り(楽しみ)です。一方、定格8割ぐらいで使う私の経験では、誤差の範囲と勝手に判断してDC点火しています。
長文失礼いたしました。
おっと、今日は「スポーツの日」でした。
引退生活になってからは、スポーツらしい事はしてませんね。
カメラを持って近所を散歩するくらいでは、スポーツとは言えないし、
たまに史跡巡りで丘陵地を歩き回るのですが、あれは結構な運動になります。
畑違いの書き込み、失礼しました。
橋田様
基本的には直熱間のフィラメントの両端電圧はA電源電圧で決まります。これは、カソードを加熱するヒーターと熱電子を放出するカソードが同一のフィラメントとして形成されていることに由来し、異なるフィラメントの両端の電位差を持つことができないためです。
ですので300Bであれば5Vかけますので、5Vの電位差となります。
その時のフィラメント電流はA電源から供給される分とプレート電流としてB電源から供給されるものの総和になります。
このためにプレート電流にフィラメント抵抗値をかけた値とは異なる結果となるだけです。
直熱管を使わなくてもある程度の実験はできます。
抵抗を3本T形に接続してその両腕に2本の抵抗を直列接続したものを接続します。
最初のTが直熱真空管で足がプレート、両腕がフィラメントに相当します。
後の2本の抵抗がハムバランサーに相当します。
1. Tのと足と2本の抵抗の中点に電池を繋ぎます。これがプレート電流経路に相当します)
この時はTの両腕と足の間は同一電位です。
2.Tの両腕に別の電池をつなぎます。
そしてTの足と両腕の間の各々の電位差を測ってみてください。これがプレートとフィラメントの各足の電位差に相当します。
それぞれの電池は直接接続されていませんが、後で加えた電池の影響は出るはずです。
菊地様
ありがとうございます。そうすると、例えば300Bだと、フィラメントの両端では、対プレートに対して、247.5Vと252.5Vだということなのですね?
これ以上は控えます。御指導ありがとうございました。
ちなみに本日は国民の休日です。
残念ながらこの感電のリスクは1番ピンや真空管外のシールドでは防ぐことはできません。
帯電するのはニ極管部のプレートとそれに接続するソケットの端子ですので。
また、これが理由でユーザーがメンテナンスをすることを前提としないメーカー品では未接続のまま放置するものもあるそうです。
ありがとうございます。
メタル管のニ極複合管で一番ピンをアースに落とせば感電の危険性は減りますか。
またはシールドケースかぶせて、ケースをアースに落としておけばどうなのか。
ふむふむ、橋田さんの勘違いの理由が判りました。
DC点火回路自体はフローティング状態で組みますが、
これをフィラメントに接続した時にフローティング状態ではなくなります。
なぜなら、「直熱管のフィラメントはヒーター自体をカソードとしている」からで、
DC点火回路をフィラメントに接続した時点で、B電源回路にも接続されてしまうのです。
なので直熱管を点火させている時のDC点火回路は、
B電源回路から見てアイソレート状態ではないのです。
・・・さぁ、これから朝食ですぅー。
皆さんは、もう働いているというのに、寝坊助の朝はこれから始まりますです。
C電源なら半波整流でもいけそうですね。
ダイオードを逆向きで並列に追加して信号通すと音質が変わるのは面白そうですね。
ギターアンプなんかに効果的かもしれませんね。
訂正
re23 の抵抗値の計算が一桁間違っておりました(ほんとこの一事をとらえてもいかに私の理解が間違いだらけかは明らかですが)。
0.42Ωとあるのは、 4.2Ωの誤りです。従って、電位差は、250mV程度になります。
re11 で0.2V ないし 0.3Vと書いたのが正しい(私の前提では)です。
それでも、プレート電圧との相対的な値から見れば、おそらく無視できる電位差と思います。
菊地様
>5Vの差があると、動作点の相対的なプレート電圧も5V変わって来る
懼れながら、『そうは、ならないのでは?』と申し上げているのでございます。
5VはA電源回路での電圧差であり、
B電源回路では、そっくりそのままの電位差として、つまり対P電圧は、
フィラメント両端では『5Vの差にはならない』と考えているところなのです。
@フィラメント両端で5Vの差があると、
A動作点の相対的なプレート電圧も5V変わって来る
@は、A電源回路の問題です。
Aは、B電源回路の問題です。
@だからAにはならない、と考えております。
アイソレートしているからです。
実験回路については、まさに自分でやればよろしいのですね。
ただ、あいにく自分は今は直熱管の完成セットがなく、実証だけだとしても時間がかかります。
書き方が悪かったので誤解されたようですが、変化を確認するのは「プレート電流」です。
ただフィラメント両端で5Vの差があると、動作点の相対的なプレート電圧も
5V変わって来るので、定規を引く時に動作点をずらす必要があると思って書いたのです。
それと・・・考えに迷ってどうにも結論が出せそうにない時は、
実際にバラックセットを組んで見る、という解決方法もあると思います。
私はバラックセット用のシャーシを常備していて、
どうなるか判らないような回路を試してみる時などに重宝しています。
トラターボ回路の試作とか・・
https://www.asahi-net.or.jp/~CN3H-KKC/claft/6u8a_tarbo.htm
定電流負荷シングルアンプとか・・
https://www.asahi-net.or.jp/~CN3H-KKC/claft/6bq5T_wide1.htm
さらに新型OPTの評価とか・・
https://www.asahi-net.or.jp/~CN3H-KKC/claft/pcl86s_new.htm
電源は配線済で、入出力端子も付いていて、真空管ソケット用の穴も空いているので、
一回路のアンプ部だけを組み立てれば良いので、短時間に試作する事が出来ます。
菊地様
たぶん、私が引き下がったほうがよろしいのでしょうけど、
バイアスが5V変動する場合にプレート電圧がどうなるか?を
伺っているわけではないのですが。
繋がってもいないフィラメントの点火回路(A電源)が、
B電源回路の問題である、バイアスの5V変動をもたらすかどうかなのです。
で、より直截に申し上げれば、バイアスが5V変動することはないだろう、と考え、初歩的な解析を試みて書きました。
その考えが間違っているとすればどこか?なのでございます。
>実測値ないし計算値をと申し上げているところです。
それはメーカー公表のEp-Ip特性図に定規を引けば導き出せます。
下の図をプリントして動作点を決めて定規を引いて数値を読み取る・・のは面倒なので、
時間のある時にでも、ご自分でなさって見て下さいです。
https://frank.pocnet.net/sheets/084/3/300B.pdf
バイアス値の5V+αの変化と、それに伴うプレート電圧の変化と、
どちらにしても実際の動作では平均化になりますが、
理論上の電流変化としても大した違いにはならないでしょう。
それでも違いがあるのは確かなので、それを気にするかしないか、なんですよね。
VT様
再度の御指導ありがとうございます。
ですので、その場合の定量的な計算結果をお示しくださると助かるのですが。
VT様の御見解では、5V差でもないということなのでしょうか?
そうでないなら、
>プレート電流だけを考慮した電圧降下より大きな電位勾配
がいかほどになるのかの、実測値ないし計算値をと申し上げているところです。
ニ極管部をアースまたはカソードにつないでおいたほうが良い理由として聞いたのが、金属をフロートにしたままだと帯電するリスクがあり、うっかり触れたときに感電(といってもせいぜい静電気程度とは思いますが)するリスクがあるからということです。
このために一般的にはカソードよりアースの方が電位が低いのでどちらに接続しても問題ないそうです。(アースの方がカソードより電位が高い場合はカソードに接続する)
橋田様
直熱管の場合、フィラメントにはプレート電流とフィラメント電流の両方が同時に流れています。
このためにプレート電流だけを考慮した電圧降下より大きな電位勾配が生じます。
この二極部が定格の範囲であれば、電源用の整流につかえることは夙に知られていますが、あまり実用的ではないかと(かつてはC電源用等)。
むしろ、一般的にダイオードを並列に極性を逆につなげれば、
非直線性を利用してエキスパンダーないしコンプレッサーになりそうな気が致しますので、それを応用されてみられては?
ただし、二極複合管でも二本必要になりますが。
菊地様
いつもの懇切なる御指導にかかわりませず、いまだに初心者のままでとどまっていることを恥じています。
自分が計算した、直熱管のおける対プレート電圧でのフィラメント=カソード電圧の偏りは、以下のようです。
真空管は300Bで考えます。
フィラメント電流(A電源)で、5V1.2Aゆえ、
その赤熱時の抵抗値は、0.42Ωとなります。これは単に動作時、つまり、
フィラメント=カソードの赤熱時の抵抗を求めるのに使っただけです。
一方、B電源において、フィラメント=カソードの両端での電位差は、流れるプレート電流がかりに均一に流れるとして(※)、
60(mA)x0.42(Ω)≒25(mV)程度の差でしかない、と考えたのですが。
対プレート電圧に対して、0.01%の偏在が、フィラメント寿命に影響するようには考えにくいと思いました。
実際には、フィラメント=カソードの終端までフルにプレート電流が流れるわけではなく、途中でどんどんプレートに向かって電子が放出される(電流としては逆の動き)となるので、フィラメント=カソードの両端での対プレート電位差はさらに小さくなると思うのですが。
一方、対プレート電圧で、例えばプレート電圧を250Vとして、フィラメント両端で、247.5Vと252.5Vという(あるいは、245Vと250V、ないしは250Vと255Vなのかもしれませんがいずれにせよ)5Vの電位差が生じるというのが、VT様の御説明であるように理解しております。
賢明な橋田さんがここまで疑問に思う事が、どうにも謎なのですが、
もしかしたら傍熱管を念頭に考えていらっしゃるのではないでしょうか?
そうだとしたら、私が「カソード」という紛らわしい単語をつかったので、
橋田さんを惑わせてしまったのかも・・・
今回の一連の話題は「9月22日付けの409Bさんのご質問」から始まった話なので、
「直熱管を前提にしての話」なのですが、それはご承知でしょうか。
それと、私は「影響があるかどうか、判らない」のです。
だとしたら「安全側に舵を切っておけば安心だろう」という立場です。
既に述べていますが、オリジナルのビンテージ球は
(例えば帝国海軍の錨のマークの付いたUX−10とか・・)
今や入手困難なので不安要素は全て取り除いて動作させてやりたいのです。
菊地さん、橋田さんありがとうございます。
ちなみにニ極管部を検波以外に活用できないかと妄想しています。
低周波増幅でのデカップリングとかです。
409B様
割と議論はあるようで、メーカー製のセットでも、どこにも繋がないとする選択もあるようです。
https://www.diyaudio.com/community/threads/ubc41-ubc81-tdd-unused-diodes.325709/
ですが、はやり繋がなければ、実際には不安定な電位を持ちうるので、アースにするかカソードに繋ぐのが安全かと。カソードがアースに対してマイナスの場合、二極部をわずかな電位差でもプラスの電位にするのは避けた方がよく、カソードと同電位、つまりカソードに繋ぐのが良いように考えますが。素人考えゆえ、お読み飛ばしください。
菊地様
いつもありがとうございます。
おそらく自分の理解が間違っているのだということは分かっておりますが、オームの法則のレベルで理解できてないので、ずっと考えているところなのです。
>カソード(フィラメント)の電位が両端で違う
対プレートないし対グリッドで、A電池の電圧の違いが、B電源とてもその両端に現れるものなのかを伺っている次第です。VT様はA電池の電圧の違いがB電池でも反映されると御説明されておられて、それが私には残念ながら理解不可能なのです。
これは電気回路の問題であり、精神衛生とかポリシーとかの問題ではありません。菊地様は、「何らかの影響があるかも」というお立場なのか、それともVT様の御説明でよろしいのか、もしできましたらご教示ください。
またまた検証の難しい問題ですね。
その双方の接続の違いをきちんと測定して検証した人は
今までいないのではないかと思いますが、私はアースに落としています。
検波用複合管ではないのですが、下のリンクページの後半の回路で、
使わない三極ユニットの電極をアースに落としています。
https://www.asahi-net.or.jp/~CN3H-KKC/claft/6ab8ulpp.htm
これは浮いた電極がノイズを拾うかも? と考えたのですが、
双方の接続をやってみて測定検証した訳ではないです。
もう一つの理由は、私はそそっしい人間なので、使わない端子があると、
配線の時に間違って中継端子に流用してしまう恐れが考えられたからです。
誤配線の元になるような紛らわしい事は、始めから潰しておくのが吉ですから。
75、6Z-DH3Aなどをオーディオアンプの前段に用いる場合、
検波用のニ極管部はニ極ともアースに落とすとかカソードに
繋ぐとかの記載があります。どちらが良いのでしょうか。
またどこにも繋がないで開放にしておくと不具合があるの
でしょうか。
少し付け足すと、フィラメント点火回路はフローティングなので、
B電源回路の電流は流れませんが、B電源回路に一箇所でも接続していれば電位は連動します。
そして真空管はカソード(フィラメント)基準のグリッド電位で動作が左右されます。
なので、カソード(フィラメント)の電位が両端で違うのは何か影響があるかも? という話です。
で・・・「そんな些細な事は球の寿命には影響ない」という意見もあるでしょう。
そのように思うのなら、今回の話は無視すれば良いし、
中には「やはり気になるので対処したい」という方も居るでしょう。
趣味の世界の話なので、それぞれが好きなようにすれば良いので、
決して「こうしなければならない」と言っている訳ではないのです。
2A3をテストする場合、プレート電圧は、スライダックスで調整、C電源は調整できますが、カソード抵抗値が決まっています。さて、この真空管の場合どのように判断されてるのですか方法、例で説明をお願いしたいのですが。
残念ながら手持ちはもうなかったので、直接の測定はできていませんが。
昔3A5の2つのフィラメントを並列接続から直列接続に変えたところ、クリップポイントが変わってしまいました。
で、いろいろ調べた結果、グリッド電流が流れだす(測定できるようになる)電圧が直列接続では2つのユニット間で1.4V程度ズレているという結果が得られました。
で、考えてみたら0-1.4V間に接続されているユニットと1.4V-2.8V間に接続されているユニットになるのだから、そういう結果が得られるのは妥当だなと納得したことがあります。
ご参考まで。
VT様
>2つのユニットのグリッド-フィラメント間電位には1.4Vの差が生じます。
是非とも、実測して頂ければと思います。
例として3A5という直熱双3極管があります。
フィラメントは2つのユニットに対し直列接続になっていて、各ユニットのフィラメント電圧は1.4Vになります。
2つのユニットをフィラメントを含め並列に接続にした場合はプレート電流は同じになるから良いのですが、フィラメントを直列にすると1.4Vx2で2.8Vを掛けることになり、2つのユニットのグリッド-フィラメント間電位には1.4Vの差が生じます。
そういう使い方をした場合、2つのユニットのプレート電流には差が生じると思いませんか?
これがA電源によるフィラメントの電位勾配がフィラメントの部位によってエミッションの差を生じる→フィラメントの片べりをもたらすであろうと思われるようになる理由だと考えております。
A電池とB電池の両方の影響を受けてますね。
プレート電流になる電子はフィラメントの-端直近から真空の空間に飛び出すものもあれば、フィラメントの+単近くまで行ってから真空の空間に飛び出すものもあるということです。ここにA電池の電場が影響しているようです。
イメージにすると、グリッドとプレートが並列接続され、フィラメントは直列接続された小さな真空管群を考えてください。で、そのすべての小真空管にプレート電流が流れている。
で、この構造ではフィラメント電源の-側に近い真空管から+に近い真空管に向かって少しづつグリッド-フィラメント間の電圧が変わることになり、その場所によって変わるA電源の影響を受けることになります。
私も実際にセラミックコンデンサをフィラメントの平滑に使ったことはないのでどう設計するかはわかりません。
のんとろっぽさんが積層セラミックコンデンサを壁状にスタックしたものを用いた記事をあげていますので参考にしてみてはいかがでしょうか。
VT様
ありがとうございます。
電池で考えた場合、フィラメント点火はA電池で完結し、
フィラメントを兼ねたカソードと対グリッド電圧、対プレート電圧は、
そのA電池とは無関係な、B電池の電圧の問題ではないのですか?
私の理解が間違っているかとは思いますが、回路として繋がっていないのに電圧差が生じるという御説明がどうしても理解できませんので。
それから、もしよろしければセラミック積層コンデンサーの
平滑コンデンサーへの転用についても御教示頂ければ。
たぶん@50/60Hzでの静電容量は相当違う気がするのですが?
フィラメントにはフィラメント電源電圧分の電位勾配があります。
例えば300Bだとフィラメント電圧は5Vあるわけですから、例えばグリッド電位がフィラメントのセンターと同じ(Vg=0V)ならフィラメントの-端から見るとグリッドは+2.5V, +端は-2.5Vかかっています(これはテスターで測れます)ので、-端のほうがより多くの電子を放出することになるでしょうということです。
この点が独立したカソード(均一の電位)を持つ傍熱管との違いになるかと。
VT様、
何時も御指導頂き感謝しております。
>フィラメントに電位勾配(すなわちフィラメントの点灯電圧)があるとグリッドに対しより電位の低い部位
ここがよくわからないところです。クローズドである以上、フィラメント電圧の両端差は、対グリッド電位については、等価だろうと思うのですが?電圧勾配はあくまでプレート電流がカソードしてのフィラメント導体内での電流により生じるものでしかないかと。