折りたたむ
この球は、最大のプレート損失が、300Wと比較的大きいのでいろいろの条件が制限少なく試せるでしょうが、これ以上のよさそうなトランスは、見つかりません。トランスを複数使用するとかいろいろアイデアはあっても、重量は相当なものになるでしょう。304TLは、実用的な条件で比較的プレート内部抵抗が小さく良さそうなチューブと思います。規格表は、とんでもない条件での値ですが、その表のμ=12とgm=16.7mmohsから内部抵抗を計算すると718Ωになります。わたしのアンプでの条件では、rp=3kΩぐらいだと推定されます。
304TLは、内部で4ユニットが並列になったもので、2A3の通常のタイプが2ユニット並列ですので、まあ普通かなあと言うこともできますが、現物を見ると内部の精巧さに驚くでしょう。バリウム系のゲッターは、塗布されていません。ノーゲッター(アノード電極がゲッターを兼ねていると推定)で内部は、とてもきれいです。封着ガラスは、薄緑色をしたウラニウムガラスです。いろいろ調べるとタングステン封着用のガラスのようですが、現在は、タングステン封着にはこのガラスは使用されていません。受信管とは、材質面で相当異なっていますし、真空度も良好のようです。この球を入手して1日間ほどフィラメントのみ通電してから高圧を印可しました。
それから、40Wというのは、Vin-Poutの特性を測定しリニアリティーから40Wと判断したものです。それ以上入力を入れた確認はしていません。波形チェックも行っていません。休日に職場へ持っていけば、道具立てそろっているので確認はできますが。
ガラス小鉢は、穴加工はしていません。単にかぶせてシリコン接着材でとめているだけです。ヒートシンクは、封着部の温度上昇を押さえるためにおそれ区必要でしょう。かなり太い封着線が使用されているので、熱衝撃には弱いはずです。
ヒートシンクの下の方は、触れてしまうのですが、ちょっとした不注意での感電事故防止にはなるでしょうが、小さい子どもがいるお家では、使用できないでしょう。ずっと以前子どもが小さい時、ちょっとした隙間から、指で高圧(約430V)に触れて、泣き出したことがありました。泣き出してすんだのが幸運でした。
自分の安全はもちろん、もし子どもがいていたずらする可能性があるなら、この程度では全然だめで、厳重にするか、もしくは、使用しないことでしょう。
村嶋さま コメントありがとうございます。